新卒で大学職員を辞めたい…つまらない仕事で辛い・ストレスの毎日でした

大学職員ときいてどのようなイメージを抱くでしょうか。「定時退社のホワイトな職場」「リストラのない安定した職業」などの好印象をもって目指した方も多いかもしれません。

実際に大学職員は就活生から人気の職業で、私もこのようなイメージをもって国公立大学の職員となりました。しかし現実は深夜0時を回る残業と、教員や職員からの理不尽な要求にストレスフルな日々。

「このままだと体か心のどちらかが壊れる」と感じ、3年で辞めることを決断しました。今は民間企業の一般事務の仕事をしております。

この記事を開いたあなたも、同じように大学職員でいることに苦痛を感じているのではないでしょうか。

これから私の大学職員時代から転職までの経験をお話ししますので、新卒のあなたに少しでも参考になれば幸いです。

目次
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新卒で大学職員を辞めたくなった理由

残業が多く自分の時間がない

大学職員は意外と残業が多いですよね。私が勤めていた職場は定時をすぎても誰も帰ろうとせず、2~3時間の残業は当たり前のような職場でした。

「定時退社=やる気がない」というようなイメージをもった上司もおり、誰も帰っていないのに自分だけ先に帰るときは申し訳ない気持ちになることも…。

3年目には午前0時を回る終電帰りも多くありました。そのころは家に帰っても倒れるように眠るだけの日々が続き、自分の時間はほとんどなかったです。

周りの先輩や同僚も体や心を壊して休職する人が増えていき、自分も同じように倒れる前に辞めようと思いました。

専門性が身につかない

大学には幅広い業務がありますよね。もしかしたら「色々な仕事を経験できる」という前向きな気持ちで大学職員になった方もいるかもしれません。

総務課から学生課、広報課や経営管理課など様々な所属がありますが、おそらくどの大学も2年~5年程度で部署異動があると思います。

ゼネラリストを育成するという方針のようですが、毎年のように担当業務が変わるので広く浅い知識しか身に付きません。何年働いても、自分の武器になる専門性が身に付かないというデメリットがありますよね。

大学職員として働き続ける方には良いですが、転職や別の業界でキャリアアップを目指したときに不利になるのでは?と、不安を感じるようになりました。

人間関係が複雑

大学職員の人間関係は非常に複雑で特殊だと思います。教員や研究者、学生や保護者、附属病院がある大学だと医者や看護師などの医療職…これだけ立場の違う人たちに囲まれて働く職場はなかなかないですよね。

全員がバラバラの目線で話をするので上手に立ち回ることは非常に難しく、常に慎重な行動と言動が求められます。

大学で職種ごとのピラミッド図を作るとしたら、事務職員は最下層です。全員から下に見られ、面倒なことを押し付けられる、などの経験で辛い思いをしている人も多いのではないでしょうか。

転勤がなく、いつか離れられると割り切って働くことができないのもストレスのひとつでした。沢山の人と関われば関わるほど、息苦しくなっていく職場だと思います。

考え方が古く閉鎖的

大学職員は、新人が一度に沢山入ってくることはほとんどありません。退職者の穴埋めなどでしか求人を出さないので年間の採用者数が少ないです。

また、安定志向の人が多く転職経験がある人が少ないです。そのため新しい考え方などを取り入れる機会がなく、業務や職場環境の改善がなかなかされません。

本来であれば会社は働く人や時代に合わせて変化していくものですが、大学職員として働いていると「働く人間が会社に合わせるもの」という考えにならざるを得ないです。

安定性に魅力を感じて大学職員になりましたが「変わらないこと」が必ずしもメリットではないと気が付きました。

達成感が感じられない

大学職員をやっていると、目標やモチベーションになるものがなかなかないと思いませんか?

大学職員の業務は1年間のスケジュールが決まっています。新しいプロジェクトを発案したり、前例のないことに挑戦したりする業務はほとんどないですよね。

何か新しいことを始めるときは教授や理事長などが決めて下へ指示する、完全なトップダウン方式だと思います。

決まったことを黙々とやるだけだと思えば楽かもしれませんが、上からの理不尽な要求は日常ですし、対立した教授同士の板挟みになってしまうと、自分が悪くないことで責められてしまいます。

精神がすり減る上に、やりがいや達成感がなかなか感じられない職種だと思います。

新卒で大学職員を退職せず我慢して3年働いた理由

  • 忙しすぎて辞めたいと言えなかった
  • 「3年間は転職するべきではない」という考えに縛られていた
  • 「安定した職場」を捨てられなかった

辞めたい理由はいくつもありましたが、辞められない理由も無意識に探していました。毎日忙しく課内全員が残業をしていたので「自分が辞めたら迷惑をかけてしまう。」「辛いのは自分だけではない」と自分に言い聞かせていました。

また「辞めること=人生の終わり」と思っていたんです。新卒で入社し精神を病んでしまった人や自殺者のニュースを見かけたとき、きっと同じ考えなのだと思いました。

社会のレールから外れてしまうような恐怖心があったんですよね。

そして、大学職員という「安定性」に縛られていました。精神的には不安定な毎日でしたが、給料や福利厚生、将来性などを考えるとやはり大学職員は安心感があります。「辞めるのはもったいない」という思いをなかなか捨てられませんでした。

今思えば、辛い職場にいる時間の方がよっぽどもったいないですし、転職のタイミングは沢山あったと思います。踏み出すのに時間がかかりましたが、民間企業の一般事務の仕事に転職して、勇気を出して転職活動をすれば、自分に合った職場は見つかると実感しました。

新卒で大学職員を辞めてOKな人、NGな人

大学職員を辞めたいと思う理由は職場環境や人間関係など、人それぞれだと思います。ただしその感情が一時的なものではないか、しっかりと冷静になって考えてください。

冒頭でお話ししたように、大学職員は安定した仕事ですし、教育や研究に携わることができる数少ない職業です。本当に辞めて後悔しないか、自分の気持ちを整理してみましょう。

辞めてはいけない人

  • 大学職員になって1年未満の人
  • 安定性に魅力を感じている人
  • 辞めたい理由が「業務内容」だけである人

辞めるタイミングは人それぞれですが、上記に該当する人はもう一度考え直してほしいと思います。

大学の業務は大まかに年単位で決まっています。1年勤めることで大学という組織がどのように運営されているのか、どの時期になんの行事が行われるのか、繁忙期や閑散期はいつなのかなどの全体像が分かります。

まずは1年間勤務し、大学という職場を知ってから自分に合っているか考えてみてほしいです。また、大学職員は安定した職業です。国公立大学であれば特につぶれることはないでしょうし、リストラになるようなこともないでしょう。

給料は勤務年数とともに上がっていき、福利厚生も充実しています。このあたりはどの会社も充実しているとは限りません。

民間企業であれば業績が下がると給料が下がることもありますし、福利厚生が整っているか、制度を利用しやすい環境かは、入社してみなければ分かりません。安定性を求める人は大学職員は辞めるべきではないでしょう。

辞めたい理由が業務内容だけという人は、別の部署に異動することで改善されるかもしれません。

まずは上司に異動希望を伝えましょう。大学職員は定期的に人事異動がありますので、理由をきちんと伝えることができれば考慮してもらえます。

大学職員は色々な業務を経験できる環境です。今の業務内容が合わないからという理由で辞めてしまうのは決断が早いです。

辞めていい人

  • ルールや人間関係が窮屈に感じている人
  • 仕事が原因で心身に不調をきたしている人
  • 専門的なスキルを身につけたい人

最終的な判断は自分自身で決めることですが、上記に当てはまる方は大学職員を辞めても良いと思います。

大学という組織そのものが合わない場合は、あなた自身が変わるしかありません。

身体的・精神的に不調をきたしている人は、早めに辞めることをおすすめします。体や心を壊しても会社や上司は守ってくれません。幸い大学職員は福利厚生が整っているので、休職の申請をして体調を整えながら転職の準備をすすめても良いでしょう。

専門的なスキルを身につけたいなどの目標がある人は、大学職員として働くことはもったいないように感じます。大学職員という枠を飛び出して、仕事を通じて成長を感じられる職場を探した方が良いでしょう。

大学職員からのおすすめ転職先

大学職員から公務員

大学職員の待遇や安定性が合っているというかたは公務員がおすすめです。実際に大学職員から公務員への転職は多いです。転職後も生活水準が変わらない安心感があるからだと思います。

業務も似ている部分があるので、大学職員として経験したことを活かせる環境です。

公務員試験の年齢枠も広いので、チャンスがある方は試しに挑戦してみても良いかもしれません。

大学職員から塾講師

教育に携わることができるという点で大学職員に心残りがあるかたは、塾講師がおすすめです。大学に勤めていると学生さんとの関わりは楽しかったり印象的だったりしますよね。

大学を目指す高校生などの生徒と関わることができる仕事は、教育に興味がある方ならやりがいを感じられると思います。

大学の授業や環境などについて生徒に教えることができますし、大学職員の経験を活かすことができるでしょう。

民間企業の一般事務

これは私が現在働いている職種です。常に世の中のニーズを考え、変化し続ける民間企業は大学とは相反する職場環境だと感じます。

言われたことだけを黙々とやるような大学職員が退屈な人におすすめです。また、時間に余裕ができたので仕事後に自己投資の時間もつくれるようになりました。

民間企業には少なからずリストラや倒産などのリスクがあります。自分自身の成長やスキルアップを目指す気持ちが重要です。

新卒で大学職員から転職するときのポイント

退職後に何をしたいかを明確にしましょう

衝動的に辞めたくなることもあると思いますが、将来を考えたときにできるだけ空白期間はつくりたくないですよね。まずは退職後に何をしたいのか明確に決めてから行動しましょう。

もし大学職員の間に転職活動をする余裕があるなら、転職先が決まってから退職をした方が安心です。

私は有給消化で約2か月近く休みをもらい、その間に転職活動をすすめることができました。同じように有給が余っているようでしたら遠慮せずに有給消化をし、その間に転職活動をすすめると良いでしょう。

上司に早めに伝えましょう

退職の決意がかたまったら、できるだけ早めに上司に辞める旨を伝えましょう。穴埋めの採用の準備や人事異動、引継ぎ業務などを考えると、半年前には伝えた方が安心です。

その際「退職希望の時期」を明確に伝えることが重要です。私は「いつ頃なら辞めてよいか」と退職時期を上司に相談したところ、ズルズルと先延ばしにされ、最終的に退職の話はなかったことにされそうになりました。

退職は個人の自由ですし、止められたり怒られたりしても気にする必要はありません。ただしきちんと事前に伝え、引継ぎをすることは社会人としてのルールです。

人脈を大切にしましょう

辞めたら関係ないと人間関係をリセットしようとしていませんか?退職後であっても人脈を大切にすることは自分にとってメリットになります。

新しい職場で取引先になったり、人生の先輩として有益なアドバイスをもらえたりします。

自分の未来のために、職場で出会った人との繋がりは大切にしておきましょう。

まとめ

大学職員は、決して楽な職場ではありません。閉鎖的なルールや特殊な人間関係が常につきまといます。私は大学職員を辞めてから後悔したことは一度もありません。

大学職員を辞められない方は、真面目で責任感のある方が多いと思います。自分が辞めたら迷惑がかかる、退職後の将来に不安がある、などの理由で決断できない人もいるのではないでしょうか。

もちろん転職にはリスクがありますが、今のままでは何も変わりません。本当に抜けだしたいと思った時は、勇気を出してアクションを起こしてほしいと思います。

私の経験が、少しでもあなたの決断の力になれたなら幸いです。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 私は30年国立大学の事務職員として勤務しましたが,3年前に辞めました.おっしゃるとおり,大学職員は最下層で教員の下僕としてほとんど人間扱いされない職種であると思います.また,昇格に関しても明確なノルマがないので,定量的な評価がされにくく,結局世渡り上手な人(俗に言うゴマすり)が上に上がっていく文化が根付いています.私はある専門領域を生かせる仕事がしたいと考え,最終的にその領域での学位が取れた時点で就活をし,転職をしました.辞めることができて本当によかったと思っています.あのまま大学職員を続けていたら,私の人生は台無しでした.

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