生命保険の営業は人の人生に深く関わることができるので、とてもやりがいのある仕事になりますよね。私も人に寄り添い支えていける仕事の中でもより密にお客様と関わることのできる営業職で働きたいと志していました。
しかし、実際に働いてみるとノルマに悩む日々が続き、同期もどんどん辞めていく厳しい現実を見ることに・・・。
私は大学卒業後9ヶ月間生命保険会社に勤め、その後損害保険会社の営業事務を経験後、退職。遠方に転居した先で個人開業の皮膚科にて医療事務を経験した後、地元Uターンで物流会社の一般事務を経験しました。現在は退職し、専業主婦になっています。
この記事では、転職すべきか否か悩んでおられるあなたに私の転職経験をお伝えしますので、ご参考いただければ幸いです。
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新卒で明治安田生命を辞めたくなった理由
ノルマのプレッシャー
どの会社の営業にもノルマはありますが、保険営業は基本的に個人に対して割り当てられるものが多いのでより厳しいものだと思います。私が辞めたかった1番の理由がこのノルマの厳しさです。
私が働いていた当時は最低でも3ヶ月の間に1件の契約を取らないといけないものでした。
3ヶ月に1件というとそんなに大変そうな数字には見えないかもしれません。しかし、そもそも保険の話を聞いてくれる人を見つけるのが大変なんですよね。良い感じにコミュニケーションが取れて、手応えを感じている人でも保険の話になると手のひらを返したかのように素っ気ない態度を取られてしまうことがほとんどでした。
なりふり構わずで手当たり次第に提案していた時期もありましたが、惨敗でした。自信もなくし、最後の方は上司のお客さんに頼み込んでもらい、私の成績としてもらうなんていう情けない状況に陥り、とても辛かったです。
サービス残業・休日出勤の多さ
金融系というと勤怠管理はしっかりしているイメージがありますよね。実際、研修期間中は残業はありませんでしたし、契約が取れる見込みがあれば、定時退社や直行直帰も認められていたので働きやすい状況でもありました。
しかし、契約を取るためにはより多くの人に会い、提案する時間を作らなければいけませんよね。
お客様も平日は働いているのでお昼休みの時間や退勤後に時間をもらうので必然的に定時よりも遅くなりますし、詳しい話をしようと思うと土日の休日を使うので休日出勤も月の半分以上はありました。
スケジュールも全てはお客様の都合に合わせるので、プライベートの時間を犠牲にするこも多い状況にストレスを感じていました。
当時の私は社会に出始めだったので、その状況も普通だと思っていたのですが、徐々に給与に対して割りに合わない状況に気づいていきました。
収入面での不安
生命保険の営業はトップセールスになると、年収1000万超えも夢ではない世界でしょう。しかし、私のような毎月ノルマに首を絞められているような底辺セールスはほぼ基本給のみの収入になります。インセンティブの割合が多いので、毎月不安定な収入でした。
また、移動費や販促物販費、接待費なども毎月多くかかり、基本的にこれらの費用は全て自費でまかなう必要がありました。
当時、私は実家暮らしでありがたいことに奨学金もなく、生活をする上で出ていくお金もなかったので、貯金や自分のためだけにお金を使うことができました。
しかし、ずっとその生活が続くとは限りませんし、そんな不安定な状況では将来のビジョンも見えずに不安な日々を過ごしていました。
生命保険を売る意義
生命保険は冒頭でもお伝えしたように「人に寄り添いながら安心を与える仕事」ですよね。私も入社当時はお客様目線に立ち、その人に必要な保険商品を売りたいと志していました。
しかし、実際には日々のノルマに追われることで精一杯で、契約さえ取れればなんでもいいとさえ思っていたのが現実でした。
また、保険営業はご縁で契約いただくことも多いですよね。私の初めてのお客様も40代の方で、すでに将来に備えて年金対策もされていたのにも関わらず、私のノルマのために商品を追加で入ってくれたお客様がいました。
私の人間性を買ってくれたという点はとてもありがたいことでしたが、果たしてその商品は本当にお客様のためになっているのだろうか・・・と自問自答をし続けていました。当初の私の志しとはかけ離れた状況が耐えられませんでした。
9ヶ月で退職し損保会社の営業事務へと転職した理由
私は想像していた社会人ライフからはかけ離れている状況に耐えられず、退職することを決意しました。営業職は自分には向いてないことが分かったので、コツコツ経験を積んでいける事務職で仕事を探すことにしました。
保険の知識を活かせる
初めての転職だったので、他業界へ挑戦する勇気がなかったですし、どうせなら資格が活かせるところで働きたいと思っていました。とはいえ、生命保険会社にはもう懲り懲りだったので、生命保険会社以外で知識が活かせるところを考えた結果、損害保険会社に行き着きました。
損害保険も保険営業をするときに一緒に提案する機会もあるので、多少の知識は身につきますよね。
その経験を活かしたいと思っていました。実際に働き始めると資格自体が役に立った場面はあまりなかったですが、業務をしっかり理解しながら進めやすく覚えるのも早かったです。そのため、入社して3ヶ月間の試用期間後に契約社員として働いていましたが、1年経った頃には試験に合格し正社員へと切り替わることができました。
スケジュールを組みやすい
事務職の良いところはスケジュール管理がしやすいところでしょう。朝出勤してから退社時間までは会社に拘束されてしまいますが、家に仕事を持ち帰ることもありません。
土日も会社自体が休みであれば誰かの都合に合わせて仕事する必要もありませんので、必ずプライベートの時間ができます。
営業のときは1日の時間を自由に使える環境ではありましたが、逆を言えばどこでもいつでも仕事ができてしまいますよね。家にいてもパソコンを前に仕事のことを考えている人も多いのではないでしょうか。私はその状況がストレスに感じていました。
私はしっかり勤務時間が定められている働き方の方がプライベートと切り替えしやすくストレスなく過ごせていました。
スキルアップになる
事務職はどこの会社も共通して求められるのがデータ入力や書類作成などのパソコンのスキルですよね。そのため、業務をこなせばこなすほど、スキルアップに繋がりやすいでしょう。
私が入った会社では独自システムを利用した業務がメインでしたが、会議資料の作成などでwordを使うことも多かったです。
また、電話対応も比較的に多い部署で電話での会話を元にデータ入力をすることも多く、同時に2つのことをしなければいけない状況もありました。初めは慣れないことも多く、上司にダメ出しされことも多かったですが、業務をこなす数だけできることも増えていき、任される業務が増える分、モチベーションアップにもなりました。
しかし、業務が増える分、1日の業務時間では終えられない業務も出てしまい、残業をすることも多くなっていき・・・。それも業務の優先順位を付けられるようになると、次第に効率良く時間を使えるようになっていきました。
事務職は地味な仕事ではありますが、業務をこなす分だけ確実に経験値も上がり、また転職しても即戦力として貢献できる仕事というところが魅力でしょう。
【補足】転職後の正直な感想
私は転職をして損害保険会社で2年間働きました。そこでの2年間は今までの社会人生活の中でも1番自分が成長できた期間だったように思います。
転職した損害保険会社の上司はとても厳しい方で教えるのは1度だけで、次に自分がした業務でミスがあるとかなり強めの口調で怒られることもありました。
正直、この上司との接し方には悩むこともあり、毎日ビクビクしながら過ごしていた日々もあり、辞めてしまいたいと考えることもありました。結局、最後までその上司とは和気藹々と談笑するような関係には至らなかったですが、退職するときには「いつも厳しいことを言っていたのについてきてくれてありがとう」と言ってもらえた時はとても嬉しく、成長できていたんだと達成感に浸り、涙しました。
その後、医療事務や物流会社での事務を経験したのですが、どちらの職場でも仕事を覚えるのが早く、あまりミスをすることないと褒めていただき、早い段階から信頼関係を築くことができました。
結果から見て、転職をして営業とはまた違った厳しい環境ではあったものの自分の糧となる経験ができたので良かったです。しかし、職場の人間関係は仕事をする上でもとても重要ですよね。転職先にどんな人がいるのかは入社してみないと分からないところが難しいところだといつも感じています。
新卒1年目で明治安田生命を辞めてOKな人、NGな人
あなたは自分が想像していた働き方ができていますか。「こんなはずではなかった。」と日々悩んでいないでしょうか。辞めることは決して悪い事ではありません。しかし、辞めてからのことを考えていますか。行き当たりばったりな人生にならないようにしっかり自分自身を見つめ直しましょう。
辞めてはいけない人
- 保険営業の仕事が始まって3ヶ月未満の人
- 周りに流されている人
- 次にやりたい仕事がない人
上記に1つでも当てはまる人には今辞める選択をしないことをオススメします。特に3ヶ月未満ではまだ研修が終わり、先輩の仕事を見て学んでいるだけの時期です。そのような経験だけでは大学生が職場体験にきているだけの経験値になってしましますよね。
生命保険の営業は厳しい仕事だと世間的にも認知されている仕事にはなりますが、さすがに3ヶ月未満の経験では次の転職でも不利になってしまうでしょう。
私は9ヶ月間という短い期間で退職し、同期の中でも早い方でした。新卒でできた同期はとても特別な存在になりますよね。私も同期とは仲が良く、よく仕事の愚痴や同じ悩みを共有し、お互いに励まし合いながら仕事をしていました。
しかし、そんな同期が先に辞めていくことで自分も早く辞めたいと思うようになっていき、特に次にやりたい仕事もないまま辞めることを決めてしまいました。
今思えば、周りに流されるのではなく、仕事にしっかり向き合う事でもう少し頑張れたのではないかと少し後悔が残っています。次へのビジョンも持たないまま辞めてしまった事で、転職先を見つけるのにも半年かかってしまいました。
その半年間があれば、他の同期は経験を積み、成長していますよね。しかし、私は次へのビジョンも見えず、悶々とした日々を過ごすことになってしましました。
今だから言えることは、周りに流されずにしっかり仕事と向き合えているのか、向き合った上で辞めたいのであれば、次のビジョンを考えられているのかをみなさんには今一度考えていただきたいです。
辞めていい人
- 働き方が合わない人
- 精神的苦痛を感じている人
- 知人や身内に営業かけている人
- 将来のビジョンややりたいことが見つかっている人
上記に1つでも当てはまる人は、転職を考えてみるタイミングだと思います。この仕事はほぼ毎日外回りをしますし、遠方にも出向かなければいけない時もあるので体力も必要になる仕事ですよね。その上、ノルマなどの重圧により精神的にも負担がある仕事になります。
「病は気から」という言葉があるように、精神的ダメージは健康へも被害が出てきます。実際、同期にも精神的ダメージから医者にかかるようになり、出勤できなくなってしまった人もいました。
仕事をしている時間というのは人生の中でも1番長い時間になるでしょう。そんな大切な時間を病気になってまでするものではないと私は思います。健康でさえあれば、また次への活力も見出せるので、自分は頑張りすぎていないのかを今一度自分自身とも向き合っていただきたいです。
契約見込みの持ち駒がなくなっていくと、自然と知人や身内に営業しなくてはいけない状況にも陥りますよね。
しかし、その契約で首の皮1枚繋がったにせよ、その後はまた契約が取れずに苦しむ日々が続くことには変わりないです。知人に営業をかけなければいけなくなってしまった時点でもう先がない状況であるので辞めることをオススメします。
すでに、今後のビジョンが具体的に決まっている人はそれに向けて準備へ取り掛かるべきです。次にやりたいことをするためには何をしなければいけないのかを考え、辞めた後にスムーズに取り掛かれるように準備することをオススメします。
新卒で入った会社というのは出会う人とも特別な存在で辞めることも勇気がいるでしょう。しかし、今現在のあなたは充実した日々が過ごせているのでしょうか。しっかり自分自身と向き合えば必ず答えは出てきます。
新卒で明治安田生命を辞めたいあなたに伝えたいこと
退職意向はしっかり伝える
辞めるという決意が決まっている人はしっかりと意思を主張してください。当時、辞める人が多いと所属している課を管轄している上司に対してペナルティが課せられるようなシステムがありました。
そのため、上司も辞めさせないためにあの手この手で引き留めてきました。提案次第によっては少し留まって考え直してもいいのかもしれません。しかし、「向いているのにもったいない」などの感情論で決意を揺るがせられしまい、1度辞めると決めてから退職の意向を受け入れてもらうのに時間がかかってしまいました。
できることなら波風立たせずに円満に退職したいですよね。同期の中には退職意向をなかなか受け入れてもらえないことが納得できず、労働基準監督署にまで相談したような強者もいました。
さすがにそこまでする必要はないと思いますが、会社側の都合ばかり押し付けられてズルズルと働き続けるのも時間がもったいないです。迷いがないのであれば、具体的な退職日を提示して本気であることを伝えましょう。
転職先を見つけておく
退職の意向を受け入れてもらったら、実際に退職するまでには有給消化などで少し時間に余裕ができます。その間にすることは次の転職先、やりたいことの準備に取り掛かるべきでしょう。
私の場合は精神的にも働くことに疲れてしまい、すぐに転職先を見つける気になれず、大学時代のアルバイト先に出戻りました。そこで働きながら、何がしたいのかをゆっくり考えて転職活動することにしました。
これから退職を考えているあなたには、次のビジョンをしっかり考えた上で行動に移すことをオススメします。私の場合は実家暮らしで衣食住は整っていた上に家族も状況を理解してくれていましたが、家族に頼れない場合もありますよね。そうなってくると、経済的に回らなくなっていき、焦って転職先を探すことになるでしょう。
状況にもよりますが、転職先を先に余裕があるときに見つけておく事で心配事も少なくなるでしょう。
有給消化期間を有効に使う
退職日、転職先が決まれば一安心できているでしょう。会社にもよりますが、基本的には退職日までに有給期間があり、少しまとまった休みができるかと思います。この期間で次の転職先に必要な知識を勉強しておくのが1番有効な使い方になるでしょう。
もう次へのステップアップは始まっています。転職先で早くに活躍できるようになると職場の人間関係も円滑に築き上げることができるでしょう。
まとめ
あなたも社会人としての新生活に期待を膨らませ挑戦したことでしょう。しかし、実際に働いてみたことで「ノルマを達成し続ける自信がない」「この会社に入社するんじゃなかった」と悩んでいませんか。どんな仕事も経験しなければ分からないことはたくさんあります。今の状況が転職すべきか否かも分からなくても当然のことです。
まずは、今の職場で何に不安を抱いているのか、それの解決策はあるのかをしっかり考えましょう。1人で悩まずに、信頼できる人に話を聞いてもらうのも解決策に繋がるかもしれません。
どんな答えが出たにせよ、転職をするタイミングもあなた次第で自由です。「こんな経験をした人もいるんだな」と1つの参考にしていただければ幸いです。
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(診断時間は約5分です)
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