低価格で最旬ファッションが楽しめるファッションブランドとして話題を呼び、ファッション業界に革命を起こしたGU。そんなGUの本社で働きたいと思い、晴れて私は新卒入社で株式会社GUの正社員になりました。
しかし、実際に社員になってみると、入社半年間で店長を目指すといったカリキュラムの元、店長代行業をこなす過酷な毎日が待っていました。
多忙な業務に追われる毎日に、次第に私は仕事を辞めてしまいたいという思いが強くなり、自分が人生でやりたい事や何に重きを置いているかをもう一度考え、退社を決意しました。
もしかすると、あなたも私と同じように働きたいと思い選んだ職場なのに辛い・しかし辞めてよいのだろうか。と悩んでいませんか?
今、悩んでいるあなたに、私の経験をお話したいと思います。少しでも参考になれば幸いです。
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新卒でGUの正社員を辞めたくなった理由
時間に追われて働くことが向いていないと感じた
GUはシフト制で、仕事は1分単位で管理されています。そのため仕事中は、時間に追われている感覚がずっと付きまとっていました。スピード感のある仕事をしながら時間に追われる日々。
その為、焦る必要のない場面で焦り、責められていないはずのない場面で責められている気持ちになるようになっていきました。
その時、私は時間に追われる中での仕事に向いていないと感じました。
会社にいてその中で ” やりたいことが無い ” と気づいた
GUは大きな会社です。大きな会社というのは、もう会社の体制ができており、システマティックに方針やコンセプト管理方法などが当然決まっています。その会社のルールの中で自分はそれに従うだけだという感覚が、勤務している当時はありました。
勿論、会社はマニュアルを押し付けるのみの教育をしているのではなく、社員の意見を吸い上げてくれますし、決められたルールの中での応用も認められています。
しかしながら、私にとってはそれらが面白味がなく、退屈なものに感じてしまいました。自分で0から1を作り上げるのでは無く、決められた中の作業を遂行することに意味や喜びを見いだせなかったのだと思います。
更に、入社から半年では、周りの社員やアルバイトの方々よりも仕事ができません。この周りよりも劣るという事やできないことや苦手なことが多いという環境下では、自分の自信も次第に無くなっていきます。
自信が無くなり、仕事に意味や喜びを見いだせないと感じると次に感じるもの。
私の場合、それは仕事に対する姿勢が 「やりたいから動く 」と能動的なものから次第に「やりたくない・やらされる・やらなければならないから動く 」という、受動的なものに変わっていくというものでした。
要するに、日々の仕事に義務感のみしか感じられなくなっていき、ますます仕事自体に意味を見いだせなくなっていったのです。結果、日々気分は暗く落ち込んでいくという悪循環に陥ってしまいました。
長時間の立ち仕事、連勤を実際体験し、今後の自分の生活に不安を覚える
GUは長時間立ちっぱなしの作業が多く、また9連勤等、フルタイムで働くには体力がいります。学生時代のアルバイトでそれは経験しているので大丈夫であると実際に入社するまでは高を括っていましたが、それが甘かったと今では思います。
お客様対応やイレギュラー対応が多い仕事な上に、時間の拘束が長く、休みが固定ではない。これは私にとって予想以上に過酷な労働環境でした。
当たり前ですが仕事は毎日のことです。身体的疲労が蓄積する上に、あと何年この生活を続けるのであろう。もし将来結婚して子供を生んだりしたときにこの仕事ができるか。などを考えると将来が不安になり、精神も日々疲弊していきました。
半年間での転勤を楽しめるか否か考えると、自分は後者だと気づいた
入社まで、半年間という短期スパンでの異動があるということは聞かされていましたし、入ってからもそれは大丈夫であると考えておりました。
しかし、環境が変わるということは考えた以上にストレスフルであり、よほどの気丈な精神力と環境適応能力、コミュニケーション能力に優れた人物でなければ厳しいと実際勤務してから悟りました。
仕事をしっかりとこなせることや、マニュアルを熟知することは勿論のこと、各店舗ごとのルールや特性を把握し、その中で自分のカラーを出して店舗を作り上げていくということを行わなければならないからです。
私は1年の勤務を通して自分を振り返り、それについていけるかいけないかや、状況を楽しめるかを考えた際、慣れることは可能であるかもしれないけれど慣れる速さは遅く、それほど気丈でもないので、楽しむことは難しいかもしれないと悟りました。
やりたいことが他にあると気づいた
勤務開始から1年ほど経った時、体調がすぐれないのをきっかけに長期休暇をとりました。よい機会だったので、その休暇中自分の今後の人生について考えることにしました。
そして、自分が30歳までに何がしたいか・どのようなスキルを磨きたいか等を改めて考え直し、自分がそれまでやりたかったけれどできなかったことに挑戦したいと思うようになったのです。
新卒でGUを辞めてデザイナーに転職した理由
できるかもしれないことではなく、できることを仕事にしようと考えた
私は入社した際、仕事はできないかもしれないが、できるかもしれないので入社したい。という思いが強かったと思います。良く言えばチャレンジ精神が旺盛でしたが、あまりにも自分の特性や長所、適正の把握が甘かったと今になっては思います。
実際に入社すると、全てのスピード感が早いことが予想以上のストレスになった、縫製などの細かい作業が苦手であったなど、業務のほとんどに適正が無く、次第に全てが苦となっていく結果となってしまいました。
これを踏まえて、自分が苦としない業務が少しでもある仕事に就こうと考えました。
生きている間にやりたいことは何だったかを思い出す
先程の、辞めたくなった理由の最後の項目の話に続きますが、GUを辞めてデザイナーに転職した最大の理由はこれです。
私はジーユーでの長期休暇中に、自分が生きている間に何がやりたいか経験してみたい事をリストアップしました。その中の一つがデザイナーになる事でした。
私は幼少期より絵が好きで、空想することや、自分のイメージやアイデアを紙面に描くことが得意でした。”創る”という作業をしている際は、いくら時間が過ぎても気にならず、幸せで熱中もできる性格でもあるので、大学時代、学生ファッションショー用の服やハンドメイドのアクセサリーを作るといった創作活動も趣味程度で行っておりました。
高校生の頃、デザインなどを中心としたクリエイティブな仕事に憧れた時期がありましたが、勉学もとても好きだった為、専門学校では無く大学進学の道を進んだといった過去がありました。
それを思い出し、一度きりの人生、大学に進学する際に諦めたデザイナーになるという夢を叶える決心をしたのです。
自分の中での優先順位を考えた
私の中で仕事を選ぶ優先順位を改めて考えたのも、辞めるきっかけとなりました。
当時の私にとっての仕事を選ぶ優先順位を高い順から3つ並べると、「毎日やり続けても苦にならず、元々得意である作業があり、嫌なことがあっても楽しめるかどうか」「ワークライフバランスを保ちながら働ける環境であるか」「自身が成長できる環境か」という、この3つでした。
そこで、自分の得意なこと・苦手なことをもう一度考え直し、向いているであろう職業を探し、更にそれが苦痛にならない仕事か環境かどうか、ワークライフバランスなどを考慮して、私は仕事を探しました。
そこでデザイナーという職業とフレックス制という仕事のスタイルを見つけました。
そして、未経験でもデザイナーになれる就業先を探したところ、運よく現在の就業先に出会い、私はジーユーを辞めるに至りました。
新卒でGUを辞めてOKな人、NGな人
ここまで私がジーユーを辞めた経緯などをご紹介いたしましたが、辞める前に皆さんに転職という事について考えて欲しいことがあります。
仕事を辞めるということは、「生活が変わる」ということです。転職すれば確実に今よりもやりがいがあって、絶対に給料も上がる!という保証もありません。今の生活や収入などが変わるということがどういうことかをよく考えて転職に踏み切るべきだと思います。
持論ではありますが、ジーユーを辞めてはいけない人・辞めてもいい人の特徴を挙げてみましたので、辞めようかどうしようか迷っている方は、考えの指標として参考にしてみてください。
辞めてはいけない人
- 他にどうしてもやりたいことがない人
- GUで成し遂げたい夢がある人
- 就業1年未満の人
- 辞めようか ” 迷うことができる ”人
上記に該当する人は、辞めるタイミングをもう少し待つことをオススメします。特に1年未満の経験では、楽しい・辛いも把握しにくいですし、会社全体の方向性も見えず、日々の作業をこなすことにしか集中できないという割合が多いのではないでしょうか。
入社時に成し遂げたいと思っていた会社で成し遂げたい夢やキャリアプランも日々の忙しさで埋もれていってしまいます。この点で、1年未満の転職は時期尚早と言えるでしょう。
仕事が嫌だから辞めるというのでなく、他にやりたいことが見つかったというように、明確に辞めたい理由があり、○○をやり通したからその経験をもっと活かしてスキルアップをしたいので転職をする、といった方向性の転職ならば、自分自身も成長できるのではないでしょうか。
ただ漠然と辞めたいという思いのみで退職に踏み切ると、後悔する時が訪れるかもしれません。特に、体が元気で勤務し続ける事が可能であるならば、辞めようか辞めまいか迷える段階であるならば、踏みとどまって冷静に考える事をおすすめします。
辞めていい人
- 会社内で5年先の人生プランを立てることができない人
- 他にやりたいことができた人
- 次に転職したいと思える会社でキャリアプランを具体的に描ける人
- 会社で自分の最終目標を達成した人
上記に該当する人は、もうその会社で役目を終えたのだと考えていいと考えています。
特に、5年先のプランが現在の職場でどうしても描けなかったり、次に行こうとしている会社での自信のキャリアアップが明確に描ける等といった場合は、留まって就業する中で次第に新たな目標ができるかもしれませんが、もう職務に本気で専念できない場合が多いと思います。
本当に自分の為になる転職なのかを十分に熟考した後に、辞めて次の就業先でステップアップするという道を考えても良いのではないでしょうか。
GUからのおすすめ転職先
販売業(アパレル)
GUを経験した後であるならば、他社のアパレルで、販売員等や本部のスタッフとしてやっていくことは十分可能であると思います。GUは年中忙しい上に、シフト管理や人材育成等、店舗管理の全てを経験できます。
その為、ファストファッション業界を始め、どの小売業でも業務は苦にならないと思われます。
また、ジーユーはマニュアルがしっかりとしており、VMD講習などアパレルの知識を習得する機会もきちんとあるので、何年か就業して服の知識やVMDの知識を会得した後で転職をすると、転職先で現場でも大いに活躍できると思います。
ECサイト運営
GUを経験した後であるならば、在庫管理や移動に関して、知識や経験がついているはずです。ですので、ECサイトの運営に業種をシフトしてみるのもおすすめです
ECサイトは、いわばオンライン上での店舗管理業務ですので、リアル店舗の管理とさほど変わらず、業務への抵抗は無いと思います。私は現在、デザイナーをしながら現在ECサイトの運営を行っているのですが、在庫管理等に関して概念を理解するのに時間はあまりかかりませんでした。
ですので、一見キャリアチェンジに近いようには見えますが、この業種に転職をしたとしても、あまりストレスを感じることなく業務ができるのではないかと思います。
デザイナー(アパレル)
これは私が選んだ道ですが、もしもファッションが好きで、かつ作り出すことにも興味があるという人は、ジーユーを経験した後で、ファッション・アパレル業界でデザイナーになるのもおすすめの道です。
カラーやファッションの知識はGUで学べますので、デザイナーに必要なデッサン力がある人や、Adobe社製品のPhotoshop・illustrator等といった制作系ののソフトが扱える人は、思い切って服などのアパレル関連商品を創るほうにシフトしてみるというのはいかかでしょうか?
現在は、転職サイトで未経験歓迎の求人でも、比較的好条件でホワイトな求人が豊富にあるので、安定した給与とワークライフバランスを確保して働き、更にPCスキルなども磨けると思います。
新卒でGUから転職するときのポイント
退職日まで、ゆとりをもって退職意思を伝える
退職を検討している人は、休職を願い出る事ができるのなら休職し、その間に意思を告げるのが良いでしょう。
退職を願い出る時期は、法律的には退職日の2週間前とされておりますが、一般的には1ヶ月前に伝えることが無難でしょう。より確実なものは就労規則に記載されている内容と、おおよその人材調整、引き継ぎの完了するであろう期間です。
「今は忙しいから退職は待ってほしい」「業務に支障が出るから損害賠償が出る」などといった退職を拒むような事や、怒られるということは、私が願い出た頃は無かったので無いと思われます。
会社を辞める権限は従業員にありますので、確実に辞めることが出来ます。ただ、引き継ぎが終了する程度の期間の余裕を持って伝えるのがマナーでしょう。
直属の上司に相談と意思を伝える
退職の意思を誰に伝えるのかを悩んでおられる方も多いと思いますが、まずは直属の上司が良いでしょう。 店舗スタッフ・店長代理候補者の立場であるならば、店長に、店長であるならばエリアマネージャーに伝えるのがベストであると思います。
最初にお世話になった上司がいれば、そちらに伝えたいということもあるかもしれませんが、最終的に人員配置などの権限がある人物に一番に伝えるべきであるので、直属の上司に伝えるという形が良いでしょう。
休職期間中に転職活動を行い、転職先が決まった後で退職届を出す
転職活動を行うのであれば、休職中に行い、次の職場が決まってから退職届を提出することをおすすめします。転職活動というものは、自己分析から応募・そして内定獲得まで目安は3カ月とされていますが、これはあくまでも目安で当然個人差があります。
キャリアプランの再設定に悩んだり、転職活動の間に転職の軸がぶれるといった理由で長期化する恐れがあります。もしも、退職をしてしまった後で転職活動を行った場合は当然無収入です。
すぐに次の転職先が見つからなかった場合、減り続ける収入に焦りを感じて誤った転職をしてしまう事もあると聞きます。それに対して、休職期間中はお給料が発生しています。なので、退職してから活動を始めるよりも心にゆとりが生まれ、満足のいく活動ができるでしょう。
ちなみに、私はDODAの転職支援サービスを利用しました。個人で応募できる求人は勿論、転職エージェントの方が紹介してくれる求人など、求人数が豊富ですので、自分の志向に合った業界や職種の多くの企業に応募することが可能です。
まとめ
私は転職をして自由な環境の下、好きなことでお金を稼ぎ、ワークライフバランスがとれるようになりました。現在の職場で不自由なことが無いといえば嘘になりますが、それなりに満足度は高いので、その点では私は転職して良かったと思います。
しかし、4年経った今でも考えます。「今もGUで働いていたならば、どのような景色が見えたのだろうか」と。
昨今は、「転職ブーム」と呼ばれるほど転職者が急増。転職は以前よりもネガティブなイメージでは無くなりました。しかし、辞めたい気持ちというだけでの転職はおすすめしません。
仕事を辞めたいと思った時に、再考してほしいのは、自分の人生をどのように充実していき、何をしたい・学びたいか。その会社で本当に達成できないのかということです。そして、自分にとって最良の選択をしていただきたいと思います。
一度きりの人生、あなたが充実したワークライフを実現できますよう、心から願います。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし今の仕事に不満があるなら、ミイダスを使い転職できるかを確かめてください。
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(診断時間は約5分です)
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