好奇心旺盛な私は、色々な分野の仕事ができることに魅力を感じ、新卒でコンサルティングファームに就職しました。
しかし、入社してからは挫折の日々。厳しい業界とは聞いていたけど、ここまでか…と思いました。
終わらない残業、競争競争の日々、優秀な周囲と比べて何もできない自分…。つらいのは体だけではなく、精神的なダメージも大きかったため、私は1年も持たず辞めました。
もしかしたら、あなたも当時の私のように「コンサルってつらいなあ、しんどいなあ」と悩んでいませんか?悩んでいる時期は本当に苦しいですよね。でも今となっては、私はあの時勇気を出して、辞める決断をしてよかったなと思います。
新卒でコンサルを辞めたいと思っているあなたに、少しでも参考になればと思い、私の経験をお話ししたいと思います。
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新卒でコンサルを辞めたくなった理由
実力主義の風潮
コンサルの風潮は完全に実力主義、結果主義ですよね。成果を出せる人は価値がある、でも成果を出せない人は価値がない、この考え方はコンサルに根強く染みついていると思います。
よくコンサル業界では「バリューを出せ」と言いますよね。時には「何か価値のあるものを生み出さないと、あなたは存在する意味がないんだよ」なんて厳しい言葉をかけられたりします。
一昔前は「アップ・オア・アウト」という言葉もありました。「昇進するか、退職するか」という意味です。この言葉にも、価値を出さない人間は会社にいらない、という考え方が表れていますね。
私は新卒でコンサルに入ったので、最初は「どこの業界もこうなのかなぁ」と思っていたのですが、後にそれは間違っていたということが分かりました。確かに仕事をしている以上、何かの・誰かの役に立たなくちゃ、と考えることは大切です。
しかし、コンサル業界は少し極端すぎます。「自分こそは絶対に成果を出せる人間だ」と強気で自信のある人には合うかもしれませんが、私のように「皆で協力し合いたい」という考え方の人には合わない風潮だと思います。
そして、今もしあなたが、会社の先輩方の「バリューを出せ」という言葉に違和感を感じるなら、それはあなたの肌に実力主義の風潮が合わないからなのかもしれません。
競争させられる新卒研修
私が精神的にかなりダメージを受けたのは、新卒研修です。入社してから数か月は研修期間で、講義を受けたりグループワークしたりしていました。あなたの会社はいかがでしたか?もしかしたら、あなたも私と同じように競争させられる雰囲気の研修を受けませんでしたか?
私はこの新卒研修でかなり心が折れました。研修ではいつも「一人前のコンサルタントになりなさい」とはっぱをかけられ、実践練習でも合格者と不合格者が出たり、順位がつくようなワークばかりしていました。
競争競争の雰囲気は、研修担当の先輩社員からだけではなく、同期からも出ていました。チームを組むと、落ちこぼれは置いていかれますし、話すら聞いてもらえなくなります。
そんなのおかしいですよね。チームで助け合って皆で取り組むのがチームワークではありませんか?
実力のない人は置いて行かれて当然だと考える人には合っている業界かもしれません。しかし、仲良く助け合って進めていきたいという考え方の人には合わない業界なのではないかなと思います。
もしあなたが新卒研修で、冷酷な空気に違和感を感じているなら、もっとあなたに合う業界が他にあるかもしれません。
優秀な周囲の人間と自分を比較してしまう
コンサル会社では優秀な人が目立ちますよね。先述の実力主義の風潮から、優秀な人が目立つような会社の雰囲気が出来ているのです。
私は、目立ってどんどん先へ進む優秀な同期や、様々な成果を残している切れ者の優秀な先輩を見ていて、疲れてしまいました。私は自分にあまり自信がある方ではなかったので、優秀な人と自分を比べてしまったのです。
元々チャレンジングな性格の人なら、悔しいとか自分も頑張ろうという風に前向きに頑張れるのかもしれません。しかし、優秀な人に比べて自分はなんてダメなんだ…と思い始めてしまうと地獄です。
自分の悪いところを自分で探したり、自分を責めたりしながら働いた時間は、私の精神を蝕んでいきました。辞めるころには、私はすっかり自信を無くし、自分は価値のない人間だと思うようになってしまったのです。
あなたも私のように、周りと自分を比較して自信をなくしてしまうことはありませんか?
しかし今私は思います。誰しも長所があるはずで、それを発揮して伸ばすことができるのは自分自身なのです。他人と比較するべきではありません。
もしあなたが、コンサルの風潮に染まって、自信をなくして他人と比較してばかりになってしまっているなら、精神的ダメージが蓄積している証拠かもしれません。
分からないことがあっても教えてもらえない
研修が終わり、現場に行っても私はさらに辛い状況になりました。それは、分からないことが多すぎるということです。
現場ではいきなり、「この資料を作ってね」とポンと渡され、それっきりです。分からない単語が多すぎて、どんなに調べても理解できません。
そもそも根本的に何も分からない為、本やマニュアルで勉強したいと思っても、「そんなものはない」と言われて終わりです。現場の先輩社員たちはとても忙しいため、新人に一から教えている時間がないのです。
会議に出ても、行き交う単語の意味が分からず、議事録など作れるはずもありません。そうこうしているうちに、何も出来ないまま一日が終わります。
あなたも分からないことが多すぎてモヤモヤした経験はありませんか?
分からないことを調べても調べても分からないという時間を、毎日過ごしているととても辛くなります。そして自分は無価値だという考え方が強まってしまいます。今思うととても危険な状態ですね。
この内容に共感してくださったあなたは、かなり苦しい思いをしていることでしょう。無理は禁物ですよ。
睡眠時間が削られる
コンサル業界は帰りが遅いですよね。おのずと睡眠時間も削られてしまいます。睡眠時間が削られると様々な悪影響が生じます。
まず、翌日の集中力の低下。眠くて仕事がはかどらなかったり、ミスが増えたりします。私はよく頭痛に苛まれていました。
次に、風邪をひきやすくなってしまうこと。寝不足で免疫力が落ち、体調を崩しやすくなります。ただでさえ仕事が終わらないのに、風邪で寝込んでしまうのは辛いですよね。
最後に、イライラしたり落ち込みやすくなったりすることです。寝不足は精神的にも悪影響を及ぼします。体が、休んでくれというSOSを出しているのです。
困ったことに、必要な睡眠時間には個人差があります。沢山寝ないと体が持たない人もいれば、多少寝なくても大丈夫な人もいるのです。睡眠が多く必要な人は、周りに合わせて無理に仕事をしていると、体を壊してしまうのです。
あなたは夜きちんと眠れていますか?もしあなたが、仕事が忙しくて何もかも上手く行かないと感じているなら、それは寝不足のせいかもしれません。寝不足は確実にあなたの体を蝕みます。
このまま放置するのではなく、転職も考えたほうがいいかもしれません。
新卒でコンサルを退職し事務職へと転職した理由
- 分からないことは教えてもらえるト
- できることからコツコツやれて自信がつく
- 定時で帰りやすい
私がコンサルから事務職へと転職した理由は、マイペースな働き方ができるからです。
まず、事務職は分からないことがあったら教えてもらえます。事務職はコンサルのような弱肉強食の世界ではなく、協力し合って社員をサポートする立場です。
そのため、最初に仕事の内容を教えてもらうことができ、段々と仕事を覚えることができました。
次に、事務職の仕事はコツコツとした仕事が多いです。一つ一つの仕事は難しくなくても、できることから積み重ねると自分の自信になります。仕事が出来なくて自信をなくしていたコンサル時代より、働くことが楽しいと思えました。
最後に、事務職は定時で帰りやすいです。事務職はコンサルのような結果主義の仕事よりも、ルーチンワークを正確にこなしていくような仕事が多いです。
そのため、計画的に仕事をしていれば、定時で帰ることも難しくありません。周りの事務職の人も早く帰っていることが多く、帰りづらさもあまりないです。定時で帰ると、プライベートの時間を充実させたり休養をしっかり取ることができ、元気に働き続けられます。
このように、事務職には自分のペースで働けるメリットがあったので、私はコンサルから事務職へ転職しました。
新卒でコンサルを辞めてOKな人、NGな人
ここまで読んで頂いて、やっぱり転職しようかな…と思っているあなたに一度考えて欲しいことがあります。それは、今の状況で本当に辞めるべきかどうかということです。ここで私が考える、辞めるべきである人と辞めるべきではない人をお話したいと思います。
辞めてはいけない人
- コンサルの仕事が好きな人
- 悲しい気持ちより悔しい気持ちの方が強い人
- もっとお金が欲しい人
上記に該当するあなたは今すぐに辞めるべきではないと思います。
まず、辛いことがあってもコンサルの仕事が好きだと思えるあなたには、頑張る価値があると思います。
最初は何事も上手く行かないものです。憧れていたコンサルの仕事もなかなか出来るようにならず歯がゆい思いをしているかもしれません。
しかし、コンサルの仕事が好きで努力し続けているなら、段々仕事はできるようになるはずです。今我慢すれば、数年後にはめきめき成長できるかもしれません。
次に、仕事ができなくて悲しい気持ちよりも、悔しい気持ちの方が強いあなたも成長のチャンスだと思います。
「自分はなんてダメなんだ」と思ってしまう悲しい気持ちは我慢する必要はありません。しかし、「悔しい!自分にも出来るはずなのに!」と思えるあなたには、悔しさをバネにして頑張れる才能があるかもしれません。
最後に、もっとお金が欲しいあなたも辞めないほうが良いでしょう。
コンサルの初任給は他の業界と比べてかなり高いです。今転職したら、お給料が減ることにがっかりしてしまうかもしれません。お金のためと割り切れるなら、もう少し続けてみる価値があります。
辞めていい人
- ストレスで眠れない人
- よく泣くようになった人
- 他にやりたいことが見つかった人
上2点にあてはまるあなたはかなり強いストレスを感じている危険な状態です。これ以上体や心の状態が悪くなる前に辞めたほうが良いかもしれません。また3点目のポジティブな気持ちを持っているあなたも転職のタイミングが来ているでしょう。
まず、眠れないのはストレスのかかっている証拠です。
仕事のことを考えてしまって寝付けなかったり、早く目が覚めてしまってその後寝れない、寝ても仕事の夢を見て寝た気がしない…これらは強いストレスがかかっている状況です。環境を変えることをお勧めします。
また、よく泣くようになったあなたも要注意です。私は限界が近づいていたときは、電車に乗っている時も涙が出てきたりしました。
こうなると精神は極限まで追い込まれています。あてはまるあなたは、一度ストレスの少ない職場に転職して、心を休める期間が必要かもしれません。
最後に、ポジティブな理由での転職です。自分のやりたい仕事や向いていると思った仕事がコンサル以外で見つかったあなたは、早目に転職することをお勧めします。
何事に挑戦するにも、早いほうが良いです。第二新卒は需要もありますから、希望の転職先に就職できる可能性が高いでしょう。
コンサルからのおすすめ転職先
事業会社
コンサルを辞めた後の転職先として代表的なのが事業会社です。コンサルで専門分野を磨いて、その分野のリーダー的存在として中途採用されるパターンです。
このパターンはコンサルで実績を積む必要があり、ある程度の年数コンサルで活躍した人の転職先というイメージです。事業会社は人気もあり狭き門ということもあります。
事業会社への転職に向いているのは、新卒で就職してから数年は自分のスキルアップとお金を稼ぐためにバリバリ働きたくて、その後安定した職に転職したいというあなたです。
このパターンを目指して頑張るのもありだと思います。
コンサル業界
コンサル業界は同業他社に転職する人も多いです。この場合転職理由にはお金が大きく影響していたりします。
同じコンサル業界で転職すれば、コンサルタントとしてのキャリアはどんどん積まれ、市場価値が高まっていることが多いです。そのような実力者が、より高い給与水準で雇ってもらえる別会社に転職するのがこのパターンです。
私の周りには「出戻り」(一度別会社に転職し、また元居た会社に戻ってくること)をしている先輩社員もいました。
コンサルのお仕事が好きで、お金もちゃんと稼ぎたくて、コンサルタントとして長く働きたいと考えているあなたにむいています。
事務職
私がこのパターンでした。ワークライフバランスを意識しているあなたには適した転職先だと思います。
コンサルの仕事はコンサル業界でしか発揮できないことが一般的ですが、事務職は様々な会社で存在するため、事務スキルは色々な場所で使えるスキルです。
また、コンサルで地道な資料作りを経験したあなたなら、コツコツとした事務処理も簡単に感じられるでしょう。
また、勤めていたコンサルの専門分野によっては、人事や経理などの仕事に活かせる場合もあります。特に経理は求人が多いため、今のうちに簿記を取ったりして、経理について勉強しておくと良いでしょう。
新卒でコンサルから転職するときのポイント
転職先の目星をつける
退職することを決めたら、退職日を決める前に転職先の目星をつけておくのが理想的です。
退職することを早く会社に言った方がいいのでは?と思うかもしれません。しかし、漠然と転職したいなと思っている段階で急に退職してしまうと、次の職場がなかなか見つからず苦労するかもしれません。
また、もし引き留められたときに決意が鈍り、結局退職できなくなる可能性もあります。
内定を取れているに越したことはありませんが、そうでなくても転職先の業界は先に決めておきましょう。
自分に合った仕事は何か、次はどのような職場で働きたいかを、今の会社で働きながらじっくり考えておき、目星がついてから退職の意思を伝えるようにしましょう。
会社に退職の意思を伝える
転職先の目星がついたら、会社に退職の意思を伝えましょう。数ヶ月前だとスムーズに退職に進めます。もしくは就業規則にもよりますが、遅くとも1ヶ月前に言えば、一般的に問題ありません。
最初に意思を伝えるのは、直属の上司が良いです。研修期間中なら、自分の教育係をしてくれている先輩社員でも良いでしょう。まずは退職しようと思っている旨を伝えます。
もちろん、退職せずとも相談することで解決できる問題なら、退職の判断に踏み切る前に相談してみましょう。
退職する理由を聞かれるかもしれませんが、正直に答えて大丈夫です。精一杯頑張った結果、限界を迎えてしまったことを伝えましょう。たいていの場合は理由を話せば納得してもらえます。
条件を変えて働いてみないか、という提案をしてもらえるかもしれません。その場合は無理に受け入れる必要はありませんが、変えてもらった条件で自分が働けそうだなと思ったらチャレンジしてみるのも良いと思います。
いずれにしても、退職する時に怒られたりするという話は聞いたことがないです。安心して下さい。万が一それで怒られるようなことがあったら、その会社はよほど荒々しい会社です。
退職して正解ですし、あなた自身の為にも早く退職しましょう。
挨拶、引継ぎを行う
退職前に、やり残した仕事がある場合には引継ぎを、お世話になった人には挨拶をしておきます。
この時も、あまり申し訳ないという気持ちを持ちすぎる必要はありません。退職後も業務がスムーズに回るよう、出来ることをしておけば、責任はきちんと果たしています。堂々としていましょう。
そして、晴れて次の職場が決まれば、次はいよいよ転職です。
新しい職場は、業務内容も人間関係も新しく、疲れが溜まりやすいです。転職直後はなるべく予定を詰め込まず、リラックスして過ごせるよう調整しておきましょう。
まとめ
人生は長距離走です。頑張りや我慢も時には必要かもしれませんが、無理を続けてしまうといつか限界が来ます。
頑張りすぎて大けがをしてしまうより、無理せず自分のペースで少しずつ前に進めばいいと思いませんか。
特に、自分の肉体・精神に限界がきているという自覚があるあなたは要注意です。あなたの体と一生付き合っていくのはあなた自身です。自分の身を守れるのは自分しかいません。
何よりも自分を大切に、長い人生歩いていくことを考えてみて下さい。
大丈夫です。環境を変えることは大変なことのように思えるかもしれませんが、新しい環境で働き始めればすぐに慣れることができますよ。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし今の仕事に不満があるなら、ミイダスを使い転職できるかを確かめてください。
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(診断時間は約5分です)
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