就活生は、様々な想いを胸に就活を行っている事でしょう。やりたい仕事がある人、そうでない人、給料重視の人や残業をしたくない人。
私は特にやりたい仕事もなく、早く就活から開放されたい!その一心で就活を行った結果、決まった就職先がディーラーの営業職でした。
元々車の運転は好きでしたし、営業職として新しいことを学んでいくことにも楽しさを感じていました。しかし、会社自体はいわゆるブラック企業で、我慢に我慢を続けるものの約1年で退職しました。
もしかすると、あなたもかつての私のように「こんなブラック企業、早く辞めてやりたい!」と悩んでいないでしょうか?
この記事では、私の経験についてお話しますので今、転職を考えられている方々の参考に少しでもなれば幸いです。
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新卒でディーラー営業を辞めたくなった理由
退社時間が遅く、休日出勤もざらにある
私が勤めていたディーラーでは、出社時刻8:00、退社時刻22:00~23:00が基本でしたが、所定時間(9:00~17:50)+みなし残業1時間/日を超えた時間の残業代はつくことはありませんでした。
また書類期限などの都合により、休日出勤をやむなくされることも多かったのですが、そちらにももちろん手当がつきませんでした。B to Cという職業柄、休日に電話が鳴ることも多かったです。
途中、働き方改革により退社時刻は21:00まで早まりましたが、それでもやはり拘束時間は長く、友人と遊んだり、自分のしたいことに時間を使うことがなかなかできませんでした。
プライベートの時間を十分に確保することが難しく、それにより私は「仕事のために生きているのだ。自分のためではなく。」と感じるようになってしまいました。
過酷な営業ノルマ
営業ノルマというものは営業職にはつきものです。業種、企業によってノルマの内容や度合いは異なりますが、ディーラーでは主に新車、中古車、点検、保険、携帯電話、JAFなどにノルマが課されます。
私は新卒で入社したので、始めはお客さんはおらず(運よく引き継ぎで貰えることもありますが)、しかし初月からしっかりとノルマは課されていました。
飛び込み訪問を毎日100件行うものの、車のような高価な物となると全く売れず、店舗へ帰れば上司から「今月のノルマはどうなっとるだ!」と怒鳴られる毎日。
私はだんだん「どうしたら車を売れるか。」ではなく「どうしたら今日怒られずに済むか。」を考えるようになりました。今思えば、軽い鬱状態だったと思います。
時には自腹も
上記のような過酷なノルマを少しでも達成し、気持ちの負担を減らす為には時に、自腹を切ることも必要でした。
特にJAFのノルマは毎回必ず全員達成が当たり前となっていたので、私だけでなく上司でさえも締め日が近づくと自腹を切って乗り切っている状態でした。
きちんと計算した訳ではないですが、おそらく毎月1~2万円はノルマのために使っていたと思います。入社1年目の私にとっては本当に大きな出費でした。
自動車知識の差
お客様が増えてきて必ず遭遇することの1つに、お客様の車のトラブル対応があります。バッテリー上がりやパンクくらいでしたらなんとか分かるのですが、エンジンなどの複雑な部品となるとそうはいきません。
整備士に相談すれば解決するのですが、営業の中には整備士あがりの方も多く、彼らほど幅広い知識を生かして俊敏な対応を取ることは難しいです。
そして、その差がお客様の信頼を得て固定客化するのには重要なのです。実際、私がいた会社では毎年年間優秀スタッフの表彰が行われるのですが、そこに名を連ねるほとんどが整備士あがりの営業マンでした。
猛勉強すれば、彼らの知識量に追いつくことは可能なのでしょうが、理由1で述べた通りそんな時間はありません。それに、成績に対するモチベーションも日々削られ、そこまで頑張る元気も残っていませんでした。
新卒でディーラー営業を退職し次の道にワーホリを選んだ理由
- 元々英語が好きで英語学科出身でもあったため、英語力を伸ばしたかった
- 少しでも好きなことを仕事にしたかった
- 後悔しない転職活動をしたかったト
私は、「仕事を辞めようかどうしようか」と約1年悩み、最終的に退職しました。なぜ1年間も悩み続けたかというと、転職先をどうするか決断がつかなかったからです。
実際転職するにしてもやりたい仕事はなかったですし、何より自分で納得のいかない転職をして、また後悔することを恐れていたのです。
結局そうこうしているうちに私のメンタルが限界をむかえ、先の見通しが全くつかないまま退職することとなりました。退職後も転職活動を続け、様々な業種・職種を検討しましたがいまいちピンと来ません。
そんなある日、家族で外食に出かけた時のこと。父親がふいに、「やりたいことないなら海外にでも行ってきたらどうだ?」と言いました。
その一言で、それまで自分の中にあった「一刻も早く社会人に復帰しなきゃ!」という焦りが一瞬にして吹き飛び、重くのしかかっていた何かが消えました。
「好きな英語を伸ばせば、それを仕事にできるかもしれない!」
「海外生活を経験すれば、やりたいことや新しい価値観が見つかるかもしれない!」
「次就職したら、おそらくもう留学なんて行けないだろう。今しかない!」
まるでバラバラだったパズルのピースがピタッとはまったかのように、私は海外へ行くことを決心しました。
仕事を辞め、またすぐ働くことしか考えていなかった私ですが、ここでひとまず立ち止まってみることにしました。
新卒でディーラー営業を辞めてOKな人、NGな人
ではあなたは今、ディーラーの営業を辞めるべきなのでしょうか。ここでは、私自身がディーラー営業として働き、退職した経験を踏まえながら、悩まれている方々に考えていただきたいことをお伝えしたいと思います。
辞めてはいけない人
- 何か1つでもやり通したこと、具体的な成果がない人
- ディーラー営業の仕事を通して学んだことや自身の成長がない人
- 転職先が決まっていない人
上記に該当すれば、辞めるタイミングを少し待った方が良いかもしれません。
仕事を辞めるからには、今の職場よりも良い職場へ転職しなければ意味がありません。それにあたって営業職としての自身の成績や、たとえ成績が悪かったとしても一貫してやり通したこと、仕事で得た知識は、転職活動でとても重要となってきます。
私は決して成績が良い方ではありませんでしたが、毎日欠かさず外回りを行った地道さと雑用仕事の中で少しずつ培ったEXCELの知識を前面にアピールし履歴書を作成した結果、いくつかの企業から面接のオファーを頂くことができました。
まずは、自分の中で何か誇れることを仕事の中で見つけ、それを武器に転職先を見つけ(私は転職先を決める前に退職してしまいましたが)、転職されることを強くお勧めします。
辞めていい人
- 何か1つでもやり通したと言えることがある人
- 職場に尊敬できたり、気楽に話せる上司や先輩がいない人
- 明確にやりたいことがある人
上記に当てはまる方はディーラー営業を辞めてもよいかもしれません。
何か1つでもやり通したと言えることがある人、特に明確にやりたい仕事が決まっている方でしたらその仕事に生かせるストーリーなどあれば、転職が上手くいく確率もグッと上がるでしょう。
また、職場に尊敬できたり、気楽に話せる上司や先輩がいないというのも、仕事を辞める理由としては大きなポイントです。
営業というのは1人で戦っていくものですが、それでも時にはアドバイスをくれたり見本となる上司や、苦しい時には話を聞いてくれる先輩などは必要です。
そのような人間がいない職場で営業として活躍していくのは特に若い人にとっては難しいと思います。
しかし、それをそのまま転職理由とするのは良くないので、例えば、頼る上司がいない中、自分自身で商談のクロージングを試行錯誤して改善していった結果契約件数が増えた、などネガティブな理由もポジティブに話すことが大切です。
ディーラー営業からのおすすめ転職先
ワーホリ
「ディーラー営業をどうしても辞めたいけど、やりたいことも特にない。」そんな方にお勧めしたいのがワーホリです。
30歳以下の方限定となってしまうのですが(30歳以下でしかビザが取得できないため)、実際に英語圏で生活することにより英語力が身につき、その国の文化に触れることによって新しい価値観も生まれてきます。
英語力はかなり幅広い業界で強みとなるので、転職時の選択肢を増やすこともできるでしょう。費用は行き先によって変わりますが、私が行ったオーストラリアでは初期費用が150万円ほどでした。
語学学校に行かなかったり、エージェントを使わなければ50万円くらいまで抑えることもできます。ワーホリですと働くこともできるので、初期費用以外の生活費は現地で稼ぐことができるのです。
海外生活なんて考えたことがなかったあなたも、可能性を大きくするためにワーホリを検討してみてはいかがでしょうか?
法人営業職
次におすすめするのが法人営業です。私自身転職活動をしていて一番求人が多かったのが法人営業です。
営業という点ではディーラー営業と同じなのですが、個人への営業とは違いルート営業を主な業務としているところが多いので、ディーラー営業とは全く違った仕事の仕方となります。
また、営業職経験者を積極的に採用している企業も多く、営業職はどの企業にもある職種ですので、広い分野で転職活動を展開していけるというのもおすすめの理由の1つです。
製造業
最後におすすめするのが製造業です。人と接する仕事がいやになった方や、ノルマに追われたくないという方に特におすすめです。
工場のライン仕事などが主な業務となってくるのですが、特殊な知識や経験などを必要としない事が多く、大手のメーカーなどが多いため給与や福利厚生面も充実しており、残業が少ない点も魅力です。
ディーラー営業を辞めたいと思う理由はそれぞれだと思いますが、その多くはノルマやお客様とのトラブルによるストレス、拘束時間の長さなどではないでしょうか。もしそのような理由で転職を考えられているのであれば、製造業を転職先の有力な候補として考えられても良いと思います。
新卒でディーラー営業から転職するときのポイント
本当に辞めるべきか、冷静になって考えてみる
一度「辞めたい」と思ってしまうと辞めることで頭がいっぱいになり、それ以外の選択肢がないかのように考えてしまいがちです。
しかし、一旦冷静になりもう一度考えてみるべきです。今辞めるべきか。この仕事のいいところはないのか。もし辛いからという理由だけで退職を考えているのであれば、辞めるべきではないです。
どこで働いてもはじめは大変な思いをするものです。上で述べた「辞めてはいけない人」に当てはまる人も、辞めるべきではないと思います。
どうしても辞めたいと悩み始めたら、友人や家族にも相談してみたりして一度ゆっくり考えてみてください。
転職先を決める
考えた結果辞めるという結論に至ったのであれば、いつ辞めるか、転職先をどうするかを考えましょう。「いつ辞めるか」というよりは「最低でもいつまで働くか」として線引きをすることが大切です。
納得のいく転職をするためにも、「これだけはやってから辞める」と決めておくことが重要です。
そして次に来るのがいよいよ転職活動です。転職活動においては、あなたが今まで頑張ってきたことや仕事での成果をしっかりアピールし、後悔のないようにしましょう。
もし途中で妥協してしまえば、きっと同じことの繰り返しになるでしょうし、それでは転職する意味がありません。大変なことですが、最後まであきらめず頑張ってください!
ちなみに私が利用していた転職サイトはDODAです。DODAを利用していた理由は、スタッフの方がとても親身になって私の話を聞いてくださり、そこから私の長所をしっかりと企業の方へ伝えてくださったおかげで面接の連絡がたくさん来たからです。
怖気づかず退職する
上司に退職する旨を伝える事は、とても怖いことだと思います。私自身、退職を申し出るときは何を言われるか妄想に妄想を重ねてストレスで押しつぶされそうでした。
しかし、ディーラー営業を辞める人はとても多く、それに慣れている上司も多いはずです。あなたもしっかりとした理由を持って辞めるわけですから、あまり怖気づかずきちんと伝えましょう。
伝えた後は上司の態度が冷たくなるかもしれませんが、それも退職日までの辛抱です。決して一生続くわけではありませんし、気にせず引き継ぎ業務などを最後まで一生懸命行ってください。
まとめ
ディーラー営業は、車が売れればうれしい反面、本当に辛いことが多い仕事であると私自身も経験から思います。特に、入社して1年目、2年目の若い方が辞めたくなる気持ちは痛いほど分かります。
もし、本気で転職を考えられているのでしたら、まずはディーラーの仕事でやり残したことがないようにしてください。
そして、あなたの強みができたのであれば、その長所を生かしより良い職場を探してみてください。きっと今よりも良い環境が見つかると思います。皆様の転職が成功することを心より願っております。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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