私が介護の仕事に就いたきっかけは、学生時代の海外旅行の経験からお年寄りの老後に興味を持ったことが始まりでした。
どこの国でもリスペクトを得ている日本人。そのイメージを世界で築き上げてきた現在の高齢者は日本という国で幸せな老後を過ごせているだろうか?激動の時代を生きた分労われているだろうか?と漠然と疑問を持ちました。
そこで単純ながら、人生の先輩たちに少しでも恩返しをしようと高齢者や福祉の世界に飛び込むことを決めました。経済学部に所属していた私には福祉の知識がなく、ただ「夜勤が嫌」ということでデイサービスに勤務することとなったのでした。
現在は、2つ目のデイサービスに勤務しながら、生活相談員として管理職として勤務しています。以前勤務した職場は上司との人間関係がうまくいかなかったこと、介護職の専門性を高められなかったことが原因で退職に至りました。
私のように上司との関係以外にも、同僚との人間関係に悩んでいる福祉関係の方は多いと思います。この記事では、私が思う福祉関係(デイサービス)の人間関係について方ご紹介しますので、ご参考ください。
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新卒で病院系列のデイサービスを辞めたくなった理由
- 施設長が現場の話を聞かず、主任の意見だけでダメ出ししてきた
- 経験の長い職員の意見ばかりが採用された
- 専門性に疑問を感じた
以前のデイサービスを退職した最大の理由が、施設長から身に覚えのない事で注意を受けたことでした。
東日本大震災が起きた時、いてもたってもいられなくなり2週間ほど有給休暇を取得してボランティアに出発しました。私としては職場に迷惑をかけるので上司に許可を取り、同僚・利用者様にも報告をして出発しました。
出発まで10日ぐらいあったので、デイサービスの利用者様・同じ施設の特養の利用者様が千羽鶴を折ってくださいました。
私としては、施設を代表してボランティアに赴いたつもりでしたが、帰ってきて早々施設長に呼び出され、『あなた、職場に迷惑をかけておいて「ご迷惑をおかけしました」の言葉がないの?』といきなり怒られました。
もちろん上司・同僚に挨拶をしましたし、お土産(不謹慎ですが)も買ってきました。確かに職場に穴をあけ迷惑をかけたかもしれませんが、有給休暇でしたし許可取りもしています。
よく話を聞いてみると、当時の上司が言ったことだけを真に受けての注意だったようでした。
そこまでの経緯に残りの2つの理由が関係しています。デイサービスは女性の職員が多い職場で、その施設も私以外は女性でした。
その施設には3つの派閥があり、主任率いるお局グループ、利用者様第一よく働くグループ、我関せず我が道を行くグループが存在しました。私はどこに所属するでもなく、どことも一定の距離を保って勤務していました。
ですが、会議など物事を決めるときは、常にと言ってもいいほどお局グループと敵対していました。利用者様や他のスタッフのことを考えず、自分たちの都合のいいように物事を進める姿勢がどうしても許せませんでした。その都度意見をするのですが、まったく採用されませんでした。
あとは業務内容なのですが、「利用者に寄り添う」や「ニーズを耳を傾ける」など色々と言ってはみるものの、具体的な方法やマニュアル、研修等が一切なく日々特に変わりなく過ぎていく毎日でした。
利用者様との関りや自分にとっての仕事としては魅力を感じ始めていたのですが、自身の成長という面では不安を感じていたというのが本音です。
その部分に対しての意見をしましたが、「介福(介護福祉士)も持ってないのに専門性なんてなにをしたいの」と私の経験が浅いことを指摘され相手にされませんでした。
上記の2点で日頃から目を付けられていた部分もあり、今回の施設長からの注意があったようです。何かいろいろなものが崩れたような気がしてその場で退職を申し出ました。
1年目で辞めずに3年目に社会福祉法人のデイサービスへ転職した理由
- 私を好いてくれる利用者から離れられなかった
- 就職するときに最低3年はここで経験を積むことを決めていた
- 理不尽な上司や同僚からケアを受ける利用者が不憫だった
1年間に辞めずに3年目まで頑張ったのは上記3つの理由からです。
自分で言うのもなんですが、私を好いてくれる利用者はかなりいました。会議では採用されなくても利用者のためになることや小さな希望はできる限り叶える努力はしていましたし、なにより自分を孫のように感じてもらえるように努力しました。
また、スタッフ本位のケアを受ける利用者が不憫であり、自分が決めた3年間は絶対に利用者のためになることを続けようと心に決めたからでした。
社会福祉法人に転職したのは、「介護の専門性の向上」ができる職場を探して決めました。
実際、現在の法人に就職してからは、学習・学びの機会が豊富で、介護・福祉分野はもちろん、それ以外の分野、マネジメントや組織変革などたくさんの知識を得ることができています。
知識を得ることで足りないものはなにか、次に必要なものは何か、と更なる学びに繋がっている実感があります。事業所でもその学びや知識を活かす機会がたくさんあり、介護職、相談員、管理職として日々実践とフィードバックをさせていただいています。
また、なんとなく始めたデイサービスでの勤務も利用者様とのやり取りや生活の背景を見るうちに天職と思えるほど楽しい仕事であると感じています。利用者様のADLは様々ですが、それぞれに家があり生活があり関わる人たちがいます。そこから課題やニーズを見つける作業が難しくもありやりがいを感じる部分でもあります。
新卒でデイサービスを辞めてOKな人、NGな人
介護の業界は、新卒での就職がほかの業界よりも少なく転職の多い業界だと思います。法人内でも異動が多いです。
1つの事業所や職種にこだわることもいいですが、1番大事なのは、自分が介護職を始めた理由とその法人が持っている理念が同じ方向を向いているかどうかだと思います。
辞めてはいけない人
- 利用者と信頼関係が築けていない人
- 思っていた業務内容と違うと感じている人
- 上司はすごくいいんだけど、職場の雰囲気が…と感じている人
上記に該当する方は、とりあえず3か月まで続けてみることをおススメします。
まずは、利用者と信頼関係を築くに至ってない人はもったいないです。多少辛いことや嫌なことがあっても利用者が励ましてくれたり元気をもらうことはこれからたくさんあります。
是非、利用者と心を通わせるぐらい仲良くなってください。続いて業務内容について、デイサービスと聞いて元気な方が多いので「下の世話」や「重度者の介護」が少ないと思って就職された方に多いです。
全ての業務が利用者の為になっています。きつい仕事や嫌な仕事もデイサービスの一部だと思って続けてみてください。それらの業務にも「やりがい」や「やりかた」が見出せるはずです。
最後に職場の雰囲気についてです。私の経験上、デイサービスは主任の雰囲気がよく出る職場だと思います。もし就職されたデイサービスの主任が新任などで任期が浅い場合はよくなる可能性があるかもしれません。
辞めていい人
- 高齢者と接することが苦痛と感じる人
- 同僚との人間関係がしんどく感じる人
- レクリエーション、行事など人前でしゃべることが嫌な人
上記に該当する人はやめてもいいと思います。高齢者は当然人間です。すごく優しい人もいればきつく当たってくる人もいます。嫌味を言ってくる方もいつも笑顔で「ありがとう」と言ってくれる方もいます。
また、デイサービスでは家庭環境やその方がおかれている状況などもリアルに知ることができます。「かわいそう」「腹が立つ」など負の感情もたくさん出てきます。
そこにしんどさや苦痛を感じる方は、自身の精神を病んでしまう前に転職を考えることをお勧めします。
続いて、同僚との人間関係です。福祉の業界にいる人たちなので基本的にはいい人が多いですが、クセの強い人が多いのも事実です。また、小さな施設ほど長く続けている方の発言や影響力が強くなります。
ですので、あなたが譲れない部分で「合わないな」と感じる人が長く勤めている人だと相手が辞める可能性は低くなると思います。影響力を持つと居心地がいいからです。
最後にレクリエーションです。デイサービスは他の高齢者介護の業種よりも前でしゃべることが多いです。特にイベントなどがなくても、毎日のあいさつや体操などがあるところがほとんどだと思います。
やってみてどうしても無理だと感じる場合は辞めることを考えてもいいかもしれません。順番が回ってくることにとらわれて、他の業務まで嫌な気分ですることになる可能性があるからです。
デイサービスからのおすすめ転職先
デイサービスの生活相談員
生活相談員とは簡単に言うとデイサービスの窓口的な役割です。CMや家族、利用者からの連絡を受けて様々な調整を行います。利用者のことをより深く知れること、より深くかかわれることがおススメの理由です。
ある程度の経験が必要ですので、新卒から短い期間での退職では難しいかもしれませんが、デイサービスの仕事が好きな方にはかなりおススメの転職先になります。
グループホームのスタッフ
グループホームとは、少人数の認知症の利用者に対応する居住施設の事です。基本的に利用者のペースで日々が過ぎていくのでゆったりとした業務が多いです。
認知症の方が対象なので、かなり介護の勉強になります。日々の利用者への接し方が、利用者の反応として返ってくるので、毎日が勉強になると思います。
実際に法人内での異動でもデイサービスからグループホームは満足度が高くなっています。
訪問介護
訪問介護とは、利用者の家に行って介護をする仕事です。
利用者の「生活」をみられるので好奇心がある方にお勧めです。「この人こんな家に住んでいるんだ」とか「どうやってトイレに行っているのかな」「お風呂に入っているのかな」と生活の中での利用者の1番のニーズが見られる仕事だと思います。
利用者と1対1なので同僚やたの利用者に気を取られることなくお互いのペースで仕事を進められることもおススメです。
新卒でデイサービスから転職するときのポイント
派遣会社に登録する
介護施設での転職で不安な点は、職場の人間関係や業務内容、残業時間や研修時間は確保されているか、等いくつかあると思います。それらは中々外から調べるには難しく、面接時に聞くぐらいしか方法はないと思われます。
ですので、私は人材派遣会社から紹介してもらう方法をとりました。
かと言って、紹介してもらう施設はほとんどが人手不足や緊急で人手が足りなくなった施設が多いのが事実としてあります。
派遣会社で情報を集めながら自分でも施設見学などをする
処遇面や条件面など派遣会社のスタッフの方としっかりと話していく中で、自分にとって重要なことは何か、どういった施設が向いているかが分かってきました。
就職したら、転職したら長く続けないといけない。といった考えの方もいるかもしれませんが、管理職になって思うことですが試用期間の3か月を施設側も職員側もうまく使っていければお互いマッチする可能性も上がってくると思います。
退職をすると言ったら怒られるんじゃないか、と思われる人
もし退職を留意されたり、怒られたりする場合はこちらからの条件を提示して職場環境や問題点の改善をお願いしましょう。
それでも変わらないなら今後変わる見込みはないので、ハッキリと「では、退職させて頂きます。」と伝えればいいです。ここで揺らいでは絶対にだめです。
まとめ
結論としましては、介護職の人手が足りない、職場環境が悪い、と言われることが多いですが、素敵な職場はたくさんあります。
悩んだら自分の気持ちに素直になって見つめなおしてください。自分の力不足なのか、変えようのないことで悩んでいるのかをはっきりすれば自ずと進めべき方向も見えてくると思います。
福祉関係の人は自己犠牲の精神を持っている人が多いです。ですが自分を大切にしてこそいいケアができると思います。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし今の仕事に不満があるなら、ミイダスを使い転職できるかを確かめてください。
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