明確に将来の夢がない人でも「やりがいのある仕事に就きたい」「自分の手がけたものが世の中に出ていく仕事がしたい」と言うような気持ちがある方は多いのではないでしょうか。
私は「自分が手がけたものが世の中に出る華やかな仕事がしたい」という思いで、Webサイトや広告に関わるITコンサルティングのベンチャー企業に入社しました。
中小のベンチャー企業に入ったからこそ出来ることもあれば、逆に苦悩もたくさんありました。
1年目で本当に会社を辞めたいという時期がありましたが、それを乗り越えて現在は最年少で主任の役職に就いています。
この記事では辞めたい時期を乗り越えて現在に至るまでの話やIT業界で多いについてお話しますので、今会社を辞めたいと思っている方にとって少しでも参考になればと思います。
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新卒でITコンサル営業を辞めたくなった理由
入社前と入社後の大きなギャップ
皆さんも就職活動をされる際はまず合同説明会などのイベントで企業を知り、興味のある企業の個別説明会に参加した後、選考に進む流れが多いかと思います。
しかし、基本的に企業は多くの人に選考に来てもらいたいため、企業の「良いところ」「華やかな部分」を強調して伝えています。
特にIT業界はどんな仕事をするのかが学生ではイメージしづらい部分が多く、入社後にギャップを感じられる方が多いかと思います。
私は、説明会の実績紹介で某大手化粧品メーカーのパンフレットを制作した実績や自分がよく行っていた飲食店のホームページや広告を手がけていることを知り、世の中の人が見ているもの、使っているものが自分が手がけたものだったら自慢もできるし華やかな仕事だなと思って入社しました。
ITコンサルティングと言うと難しく感じますが、システム開発的な仕事だけではなく、販売促進、集客に関わるすべてのサポートをしている会社です。
また、基本的に物売り営業ではないのでテレアポや飛び込みの営業はなく、テレビで見るような大きなスライドの前で何十人もを前にしてプレゼンするコンペティションをすると聞かされていたので、そこにも魅力を感じていました。
そして入社後、確かにそのような華やかな仕事もあるのですが、新卒は実際にはまず経験を積むためにテレアポや飛び込みの営業をさせられたり、見積もりや提案書などの書類作成、Excelを使用した営業数字管理などがほとんどでした。
要は、私としてつまらない、面白くない仕事内容でした。
今考えればもちろんそのような仕事から始まるのが普通なのですが、思っていた仕事にはなかなか取り掛かることができない上に、毎日毎日営業の目標数字について、自分のお客様がまだいない中でどうしていくのか考えろと怒られるばかりでした。
思っていた仕事ではない雑務をこなしながら営業数字のことばかり言われる悶々とした日々が続き、次第にやる気も無くなっていました。
圧倒的な知識不足
入社前にも不安に思っていたのが、ITってシステムやデザインなどの専門的な知識が必要なのではないかと言うことでした。
これはこの業界に入社してくる営業の方のほとんどが不安に思っていることだと思います。入社前に企業側はおそらくどこでも、「営業の方はみんな知識がない状態で入ってくるから大丈夫ですよ」などと伝えると思います。
ただ、もちろん実際は社内で技術者と会話で連携するためにはある程度の知識が分からないと仕事になりませんし、お客様の中にはWebの知識がある方も多くいらっしゃるので、お客様からの質問の意味がそもそも分からないということが多発します。
お客様からすると新卒だろうが関係ないので、なんでこんなことも専門家が分からないんだと言われることもあり、圧倒的な知識のなさが苦痛につながっていました。
もちろん勉強するのですが、中小企業では特に大企業ほどの研修制度は整っておらず、毎日忙しい中で勉強する時間も少なく、このままでいつか先輩のように知識がある営業になれる日はくるんだろうかと不安になるばかりでした。
帰りづらい雰囲気
IT業界は平均すると残業が多い業界かと思いますが、私の会社も残業が多いです。
提案書やプレゼンに関しては明確なゴールがなく、受注するためにみんなで徹夜してでも考えよう!と言う雰囲気もあったので、何か用事があっても帰りづらい状態でした。
また、仕事が早く終わった日でも先輩が残業をしているため先に帰ることも少し気が引ける感じの雰囲気でした。
入社1年目で起きた事件
これはなかなか体験することはないかもしれませんが、私が入社して半年後あたりで役員含めて主力メンバーの半数が一気に退職してしまいました。
後で知った話で、社長派閥と役員派閥で分かれてしまってそこから派生した一斉退職だったようです。
私は1年目で仕事に不慣れな中、この会社はこの先大丈夫なんだろうかと言う不安にまで襲われ、この事件の後からより辞めたい感情が強くなりました。
休日のイベント参加
最後に、これは人によるかと思いますが、私はプライベートで好きなアーティストのライブに通うことが趣味なのですが、休日に会社のイベントが行われて、ライブに行けないことがあったのもストレスになっていました。
絶対参加ではないと通達されるものの、やはり入社1年目で周りの新卒が行く中断れず、元々私自身そのような場面で断れるタイプではあったのですが、仲の良い人が増えた方が仕事がやりやすいと思い、参加していました。
自分のキャラもあって、周りからは積極的に参加していると思われていたこともありました。小さなことかもしれませんが自分の趣味も仕事のせいで楽しめないのかと思ってしまうこともかなりストレスに感じていたかもしれません。
新卒で退職を踏みとどまり現在も在職している理由
- 社内の人間関係が良かった
- 「自分らしさ」を社内でも出せるようになっていった
- 頑張りが認められる会社だと感じることができた
私が退職を踏みとどまった一番の要因は社内の人間関係が良かったことです。残業などがあり帰りにくい雰囲気はあったものの、自分が本当に嫌なときに飲みに誘ってくれる上司や体調を崩してしまった時に仕事をカバーしてくれる同期がたくさんいました。
怒るだけの上司であれば嫌いになって自分の居場所を会社に感じなくなり辞めていたと思いますが、仕事が終わると友達かのように楽しく飲んで騒ぐことのできるオン・オフのはっきりした人が多かったので基本的に居心地は良かったです。
また、嫌なことを相談したり愚痴を言い合うことのできる同期や年齢の近い先輩がいたことが大きかったと思います。
また、これは皆さんに一番伝えたい部分でもあるのですが、私が辞めずに今、最年少主任にまでなることが出来ているのは「自分らしさ」を出すことができるようになって、会社にとって必要な存在だと認められたと感じることが出来たからです。
社内のメンバーに認められると、大きなプロジェクトを任されるようになり、入社前に自分が思い描いていた仕事ができるようになります。
自分らしさを出せるようになり人に認められるためには、社内でのアピールが非常に重要になると思います。
私はしんどい中でも出来るだけ社内のメンバーとコミュニケーションを取ることに徹していました。仕事を失敗して怒られることよりも、一番辞めたくなるのは社内に居場所がないことだと思います。
しかし、同僚は友達とは違うので居場所は誰かが提供してくれるものではありません。今になって本当に感じるのは1年目に自分のことをアピールして嫌な中でも出来る限りイベントに参加していたことが返ってきているなと思います。
実は私が最年少で主任になれたのも、営業数字の達成率ではなく、社内の方々からの推薦でした。
ITコンサルティングの営業はある程度コンサルティングするための知識は必要になりますが、新卒の入社1年目はまず社内のメンバーから信頼されることが重要になると感じています。
新卒でIT営業を辞めてOKな人、NGな人
IT業界は特に目に見えて自分の成長を感じるには時間がかかります。仕事内容のギャップも私自身2年目から埋まっていることもありますので、下記の辞めてOKな人、NGな人の条件を参考に一度考えてみてください。
辞めてはいけない人
- 入社半年未満の人
- 辞めた後にやりたいことがあるのではない人
- 知識不足で辞めたさを感じている人
- 自分からアピールをしていない人
上記に該当する方は少し辞めるタイミングを持ってみるのも良いかもしれません。まず、IT業界の営業に必要な最低限の知識を得るには早くても1年以上かかります。なので、数ヵ月で自分はこの業界は無理だと判断するのはあまりにも早すぎるかもしれません。
また、自分の居場所が社内にはないと感じてメンタル面で辞めたさを感じている方へ。辞めるかどうかの判断の基準として考えてみていただきたいのは、あなたが社内で自分の居場所を作る努力をしたかどうかと言う点です。
あなたがどのような人でどのようなことをやりたいのかをアピールし、相手が求めていることを新卒として自分なりに行動したかを考えてみてください。
そのような努力をしているにも関わらず、認めてもらえない、居場所がない場合は転職することで環境が変わって良い方向に向かうかもしれません。
でも、努力せず待っているだけでは次の会社でも同じことの繰り返しになってしまう可能性がありますので、一度考えてみてはいかがでしょうか。
辞めていい人
- 人間関係で悩みがある人
- 仕事を辞めたい明確な理由がある人
- 残業が多すぎるなど明確に企業側に原因がある人
人間関係は業務の内容などに関わらず、その方が辞めるか自分が辞めない限り基本的には嫌な思いが続いてしまうと思います。
明確なパワハラやセクハラなどを感じている方は我慢せず転職してよいと思います。また、IT業界以外にでやりたいことが明確にある方は辞めてその道で努力するのもよいでのはないかと思います。
ただし、どんな理由であれ履歴書上は「1年未満で辞めた人」として残ってしまうのも現実ですので、特に次にやりたいことが他業界でも営業職であれば、経験としてもう少し残ってみるのも1つではないでしょうか。
新卒でIT営業を辞めたいと悩むあなたに最後に伝えたいこと
人間関係が辞めるかどうかの基準になる
辞めた方が良いかどうかは人間関係が大きく関わると思います。
居場所は自分で作るのが会社なので、その努力は少なくとも必要になりますが、明確に嫌なことをしてくる人がいて、周りも助けてくれない環境であれば、転職することがあなたの成長を止めない道を選ぶことになるかと思います。
仕事内容のギャップを判断するには早い場合もある
私と同様に今の新卒入社メンバーも感じているようですが、IT業界は非常に入社後の仕事内容にギャップを感じる方が多いと思います。
もしかするとあなたも「もっと世の中に自分の手がけたものが広がる仕事をすると思っていた」「こんな地味な作業ばかりだと思っていなかった」「専門的な知識がなくても大丈夫と聞いていたのに」など感じて辞めたいと思っているのではないでしょうか。
しかし、IT企業のコンサルティング営業に求められるのはお客様の要望をすくい上げて形にすることで、モノ売りの営業ではないので、形のない状態から作り上げていく必要があります。
そのためには経験値が重要となります。単純なモノ売り営業にも違った難しさはあるかと思いますが、特に経験がスキルに繋がる業界でもあるので仕事内容にギャップがある方はあなたの会社の数年先輩の社員に今の仕事内容を聞いてみるなど少し確認してみてはいかがでしょうか。
数年先輩の社員の方も同じように仕事内容にまだギャップを感じているようで、あなたがここにいても成長できないと感じてしまうようであれば転職してよい会社かもしれません。
あなたがIT営業に向いているかどうか
最後にIT企業に3年間勤めていますので、転職を考えている方の参考に私が思うIT企業に向いている方、向いていない方について書きたいと思います。
先ほどもお伝えしたようにITコンサルティングの営業は形のないものを作り上げると言う仕事をしています。コンサルティングと言う以上、お客様の良き相談相手である必要があります。
そのために一番重要なのは、お客様の課題はどんな内容でどこに問題があるのかを的確に判断するスキルです。
入社1年目ではもちろん私もそんなことは出来ませんでした。ただ、向いている人の特徴としては、トーク力よりもヒアリング能力がある人だと思います。
ヒアリングして相手の気持ちを汲み取れる人が好成績を残す場合が多いので、私はおしゃべりは得意だけど人の話を聞いて、上手くまとめて誰かに伝えるなどは苦手と言う方は少し苦労するかもしれません。
他業界へ転職を考えられている方は少し参考にしてみていただけると幸いです。
まとめ
ここまでお話させていただいたようにITの営業ができるようになるには誰でも数年かかります。私も1年目は毎日仕事に行きたくなくて、知識がない分しんどい思いをしていましたが、今は会社に残って良かったと思っています。
IT企業の営業で辞めたいとお悩みの方は、もう一度自分がどうして辞めたいのか見直してみてはいかがでしょうか。
人間関係に悩んでいる方は転職するべきかと思いますが、それ以外の方はまず社内で自分をアピールすること、出来るだけ技術者と会話することをお勧めします。
IT業界自体は今後も必要とされる仕事と言われている良い業界です。向いている方、向いていない方などの内容を参考にしていただき慎重に考えてみていただけますと幸いです。
この先あなたが楽しく充実した仕事ができることを願っています。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし今の仕事に不満があるなら、ミイダスを使い転職できるかを確かめてください。
診断後に無料登録すると、7万人の転職事例ビフォー・アフターが検索できるので、同職業で新卒で転職した先輩の転職先も調べることができます。
(診断時間は約5分です)
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