「大手生命保険会社に入れたから、生涯安心。営業でいい成績を残して、高給取りになってやる!」。そのような思いで、生命保険会社に入社した方もいるのではないでしょうか?
高給取りの金融マンは、サラリーマンの中でも花形ですよね。私はその華々しさに憧れ、某国内大手生保会社に営業に特化した職種で入社しました。
そして入社直後から、飛び込み営業などの保険営業を経験しています。出世の早さで今の職種を選びましたが、想像以上に大変でした。辞めて逃げ出そうとまでしたほどです。
きっと、あなたも保険営業の辛さに悩んでいるのではないでしょうか?転職を考えてるかもしれませんね。
私は約2年間、今の会社に勤めていますがまもなく退職予定です。続けるか辞めるかで悩んでいるあなたに、私の経験が参考になれば幸いです。
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新卒で生命保険営業を辞めたくなった理由
ノルマを達成できないと1時間ほど叱責される
金融業界には銀行・証券・保険など、どの業種でも必ずノルマがあります。入社前からノルマがあることを知っていましたが、ノルマの辛さは私の想像を超えていました。
最も辛さを感じたのはノルマを達成できなかった時に、1時間以上もずっと怒鳴られ続けたことです。
叱責は他の営業職員全員の前で行われ、達成できなかった理由を問いただされ、何が足りないかをずっと説教されるというもの。教育上、必要なことなのかもしれません。
しかし自分が説教されるのはもちろんですが、仲間が怒られているのを見るのも耐えられませんでした。
お客様とのアポイントが深夜になる
私が経験した営業は個人営業でした。保険の契約は必ず対面で行わなければならないので、基本的に顧客の都合に合わせて契約日時を決めます。
私の場合、顧客によっては仕事終わりの午後22時以降にしか時間が取れないということが多々ありました。
私はノルマを達成したいという思いから、断り切れず遅い時間帯での契約をすることが多くあったのです。すると勤務時間が伸び帰宅時間も長くなり、心身ともに疲労が蓄積していきます。
こうして、気力と体力がみるみる消耗していったのです。
営業でずっと電車移動
私は東京に本社のある生命保険会社に入社したので、営業を東京で経験しました。営業では必ず電車を使います。
私の個人的なことかもしれませんが、電車での移動が苦痛で仕方がありませんでした。理由は、夕方のラッシュ時でも営業先に向わなければならなかったからです。
仕事が終了しているならまだしも、さらに仕事をするために満員電車で移動するというのは、精神的にとてもしんどかったです。
身に付くスキルが保険営業のみ
生命保険の営業はかなり特殊です。生命保険営業は、まず顧客のニーズを聞き取り保険のプランを考えます。一方でメーカーなどの営業は、基本的にすでに製造している商品を売りに行くというもの。
私が転職活動をしていた時に、担当のエージェントから言われたことですが、保険の営業職は生命保険業界内での営業職としての転職にしか有利にならないようです。
私の会社での将来のキャリアプランを考えても、どの会社からも求められるような能力は身につけられないと察するようになりました。
売りたくない商品でも売らなければならない
生命保険営業をする上で、避けては通れないことが「売りたくない商品でも、売らなければならない」ということです。
正直、このことが一番辛かったです。顧客にとって高すぎる商品や必要の無い商品でも会社の都合やノルマ、上司の圧力からあたかも価値のある商品のように営業して契約することが多々ありました。
同僚の多くは自分の成績のためと割り切っていたようですが、私は人を騙しているようで、心が苦しくてたまりませんでした。
新卒で生保会社を辞めずに現在も働いている理由
- 他の業界・会社で活躍できるほどのスキル・経験が無いから
- 営業がひと段落したから
- 給料と待遇が良いから
上記の3点が、私が今の会社を辞めなかった理由です。その中でも他の業界や会社で活躍できるほどのスキルや経験がないことが、一番の理由です。
いきなり辞めたところで、無職になるだけですよね。時代が変わったと言っても、世間はまだまだ社会人経験の浅い早期退職者に厳しい目を向けます。転職の面接でも退職理由を厳しく問われることでしょう。
そのため私は他の業界や会社で活躍する能力を身に付けるために、副業を始めました。ここできっとあなたは「副業をする時間あるの?」と疑問に思ったはずです。
私が副業に取り組めた理由は、以下の2点です。
- 営業がひと段落したこと
- 給料と待遇が良かったこと
私の会社ではカリキュラム上、営業をするのは1年目と3年目の2年間と決まっています。なので、2年目の現在は地方支社の事務スタッフとして働いており、営業をしていた時よりもかなり時間的余裕があります。
会社終わりの時間を利用して、副業でスキルアップに取り組んでいます。そのおかげで、転職先の会社も決まりました。さらに時間的なゆとりに加えて、副業に取り組めた理由は会社の給料と待遇の良さです。
マンションを会社の9割負担で借りているので生活コストを抑えられます。その上ベースとなる給料も同世代に比べて多く、貯金と自己投資に回す金銭的なゆとりが大きいです。
いつ辞めても当面の間はお金に困ることがなく、心に余裕を持ちながら副業に専念できたのです。つまり私はスキル不足を解消するために会社を利用したかったので、今まで会社を辞めませんでした。
新卒で生保営業を辞めてOKな人、NGな人
生命保険営業は大変な仕事である一方で、直接顧客の役に立てる仕事でもあります。顧客にお礼を言ってもらえる機会が多い分、やりがいも大きいです。
大変なことを乗り越えた先に、大きな喜びがあることも少なくありませんよね。続けるか辞めるかは本人の考えやタイミング次第だとは思いますが、いざ決断するとなると不安でなかなか一歩が踏み出せないもの。
私の経験から、辞めていい人と辞めてはいけない人の特徴を説明していきます。
辞めてはいけない人
- 他の業界・会社で活躍できるだけの能力がない人
- 何よりも報酬の多さが大切な人
- 安定が大切な人
- 会社内にやりたいことがある人
- 人と話すことが好きで得意な人
新卒で入社した会社をすぐに辞めると、転職市場では第2新卒という扱いになります。すぐに辞めてしまうと何のスキルや経験を得られないまま、あなたよりも若い新卒者や、経験・スキルのある転職希望者と競争することになります。
なので目に見える実績や経験、スキルに自信がない人は辞めることをオススメしません。まずは会社の内外どちらでもいいので、あなたの能力を磨くことに時間を使いましょう。
また生保営業は、将来的に報酬が跳ね上がる可能性があります。僕の場合、6年目までに年収1000万円がほぼ約束されていました。さらに生命保険会社は待遇が良く、年功序列や終身雇用など、まだまだ社員の生活が手厚く保障されています。
給料や安定が大切な人は、辞めない方が得ですよ。
生命保険会社は資産運用部門や海外事業部門など、業務の幅も多いですよね。将来的にやりたいことが会社内にあるなら、当然ですが一時的な辛さを理由に辞めてはいけません。
さらに付け加えると、あなたが人と話すことが好きで得意なら保険営業はまさに天職です。働き方で辛い思いをしているかもしれませんが、とても保険営業の仕事に向いていると思うので辞めないことをオススメします。
きっと良い成績を残せることでしょう。そして営業のスキルを身につけて、今後の躍進につながる可能性も高いです。
辞めていい人
- 精神的に追い込まれている人
- 他の業界・会社で活躍できる能力がある人
- やりたいことや目標が明確な人
- 学ぶ意欲がある人
- 会社の待遇を重視していない人
上記に当てはまる人は、会社を辞めてしまっても問題ないでしょう。
精神的に追い込まれている人は、真っ先に辞めてください。仕事や会社よりも、あなたの健康の方が大切です。保険営業は辛い人にとっては、本当に辛いです。
今すぐ逃げ出したい人は、何振りかまわず辞めましょう。保険営業に向いていなかったと割り切って、次の仕事を探すことをオススメします。
大丈夫ですよ。私の友人もそのように辞めて、今では元気にマーケティング会社で活躍しています。
他の業界や会社で活躍できるだけの能力がある人、やりたいことや目標が明確に決まっている人はどんどん挑戦した方が良いですよ。
なぜなら、辞めたい仕事を続ける時間がもったいないからです。辞めたいと思っている仕事にしがみつく理由はありません。得意なことややりたいことに集中すれば、さらに活躍できるはずです。
生命保険会社の給料と待遇は、他の会社と比べてもかなり良いです。辞めても給料や待遇について後悔しないと思う人は思い切って辞めても良いでしょう。
生命保険営業から転職するときのポイント
転職エージェントに相談する
まず最初に転職エージェントに登録しましょう。目的は自分が会社以外で、どのように評価されるのかを把握するためです。
転職エージェントに登録すれば、あなたの話や実績を加味してあなたに合う会社を紹介してくれます。またあなたの転職市場での価値を、フィードバックしてくれます。
自分の価値を客観的に把握した上で、目指すべき方向性を見定められますよ。
世の中全体の話ですが、現在は多くの業界で人手不足です。経験や実績がなくても、育成枠として採用を検討してくれる企業はたくさんありますよ。
副業に挑戦して知識やスキルの幅を広げる
副業をすることで、仕事の幅や将来の選択肢を広げることができますよ。なぜなら、副業を通してスキルが身に付くからです。
例えば私のようにライターをすれば、ライティングスキルやWebマーケティングのスキルを磨くことができます。
本業より稼げるようになると、それだけで会社を辞められることだってありえますよ。ただ注意が必要なのが、副業といってもアルバイトのような単純労働は辞めてください。理由はシンプルで、可能性を広げるスキルが身に付かないからです。
単純労働型以外の副業で、スキルを身に付けてあなたの選択肢を増やしてください。私は、まさにこのやり方で会社を辞めようとしています。
1ヶ月前に退職願を出す
転職が決まって、いざ会社を辞めようとするなら、必ず辞める日の1ヶ月前までに辞める意思を会社側に伝えてください。
理由は退職するにあたって、不要なトラブルを避けるためです。会社側は必ずあなたの退職を止めに来ます。そのため辞める時期を、だらだら伸ばされることがあります。
退職ではできる限り迅速な行動を心がけ、会社側の対応の悪さなどの予想外の出来事に対応できるようにしましょう。
遅くとも辞める日の1ヶ月前までに、退職の意思を会社側にはっきり伝えましょう。
新卒で生保営業を辞めたいあなたに最後に伝えたいこと
辛ければいつでも辞めて良い
あなたは、心の底から今の仕事が辛かったり、嫌だったり、上司に尊敬できなかったりしますか?もしそうなら、すぐ辞めてしまってかまいません。
なぜなら、そのように感じるなら今の仕事にしがみついても成長できず、将来不要な人材になってしまうだけだからです。誰でも嫌な仕事、辛いと感じる仕事では成長できず、成果は出せませんよ。
現在は大企業であっても、成果の出せない人を次々にリストラしています。今の仕事に向いていなかったんだと割り切って、次の仕事を探しましょう。
自分の気持ちに正直に
保険営業に就職した多くの方が、真面目で自分に厳しい性格の持ち主です。あなたも真面目で、自分に厳しくありませんか?
そういう方は自分の考えを許せず、自分に厳しくなってしまい自分で自分を苦しめてしまいます。もしそうなら、あなた自身の心に耳を傾けてあげてみてください。
私は自分の辞めたいという気持ちを「弱いやつの泣き言」だと決めつけて、とても苦しい思いをしてしまいました。
私のようにならないために、「会社を辞めたいのはなぜか?」「仕事が嫌なら、なぜ嫌なのか?」「苦しいのなら、なぜ苦しいのか?」
その理由を、自分のできる範囲で掘り下げてみてください。
働き方が嫌なのかもしれませんし、そもそも会社で働くのが嫌なのかもしれません。辞めたい理由を明確にして素直に受け入れることで、次の自分の進路で間違いを犯す危険性が減ります。
自分は本当は何の仕事がしたいのか?どんな人生を送りたいのか?その方向性を見極めるのに、絶好のチャンスですよ。
思い切って決断する
自分の気持ちを振り返ることができたなら、あとは決断しましょう。続けるもよし、辞めてもよし。ここで心がけてほしいことは、自分の理想に近い選択肢を選ぶということです。
今の仕事を続けることが理想に近いなら、続けましょう。そうでないなら思い切って辞めましょう。
決断は何度してもかまいません。比較対象が出てくる度に比較して、決断すれば良いのです。一度の決断を重く考えず、常に考え続けましょう。そうした繰り返しの中で、あなたの方向性が明確になっていくはずです。
まとめ
向き不向きを考えないとしても、保険営業はストレスの多い仕事ですよね。私自身はなんとかやり抜きましたが、それが正しかったかどうかはわかりません。
一番大切にして欲しいことは、「なぜ辞めたいのか?」をできるだけ明確にして、言葉にすることです。
それができれば自分の感情や考え方、理想などがはっきりしますよ。そして続けるにしろ辞めるにしろ、納得感を持って人生を歩めるはずです。
私は今になって「辞めたい」という自分の気持ちと真剣に向き合えたからこそ、満足した状態で退職し次のステップに踏み出そうとしています。
ぜひあなた自身の気持ちと素直に向き合って、納得のいく選択をしてください。少しでも私の言葉があなたの選択の力になれれば、とても嬉しいです。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
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