「世界に羽ばたける仕事がしたい」「いつか海外に住みたい」そう考えて、世界で活躍できる仕事を探し、日本語教師という職を知り、目指す方は多いのではないでしょうか。
海外のどこにいても働ける仕事に就くなんて、とてもかっこいいですよね。
私自身も「海外で働きたい!」と思い、日本語教師の道を選びました。教師の仕事の中でも、日本語教師の仕事場は、日本語学校が主になり、日本に留学している学生に日本語を教えることです。
日本語を教えるなんて日本人なんだから簡単じゃん。と思われがちですが、より専門的な知識が必要な職と言えます。
私は、2年制の専門学校で、日本語教師になるための勉強をしました。教壇で輝く自分を想像し、夢と希望に溢れていました。
もしかすると、あなたもかつての私のように、夢と希望に胸膨らませ、日本語教師になったものの、「想像と違った」「続けていく自信がない」と悩んでいませんか?
おそらくこの記事を読んでくださっているあなたは、日本語教師としての未来が見えず、転職を考えていることと思います。
そんなあなたに、私の経験をお話しいたします。あなたの気持ちの整理のお役に立てれば幸いです。
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新卒で日本語教師を辞めたくなった理由
安給料
日本語教師を辞める理由、だんとつの第1位と言っても、過言ではないと思います。
日本語教師の給与形態は、1コマいくらと設定されている学校が殆どです。1時間の授業で1,500円貰えるの?!いいじゃん。と思われるかも知れませんが、授業は、1日1コマ、2コマしか、また週2、3日しか入れません。
もちろん入社前に給与は確認します。しかし、何コマ入れるかは、その学期にならないと分からないのです。騙された気持ちになりますよね。
そして何よりも精神的な打撃が強いのは、授業準備の時間は、給料が支払われないということ。給料を単純計算すると、月給10万も行きません。
生きていけないですよね。大体の日本語教師は、学校を掛け持つか、アルバイトをして生計を立てています。若くて体力があるうちはいいですが、長い目で見ると現実的ではないですね・・・
プライベートの時間が持てない
「次の授業は、教科書のここをやってください」
授業チームのトップから、引継ぎがあります。教壇に立つのは、もちろん私一人。1時間の授業を成り立たせるには、想像以上に準備が必要です。
教科書の分析から始まり、教案作成、小道具も大量に必要です。1時間の授業に対し、何日もかけ授業準備をします。
給料が発生しないのに・・・。準備に必要な紙やペンを買うのすら、経済的に厳しくなってきます。虚しいですよね。虚しさがやりがいを越えるのは、自分の想像より遥かに早かったです。
昇給、昇進は皆無
一般の会社では、在籍していれば、当たり前に迎える年一回の昇給。それが日本語教師にはありません。
日本語教師の採用は、非常勤が殆ど。非常勤から常勤に昇格ということは、ゼロです。
常勤講師になるには、大学院卒業など(学校による)条件があり、社会人になってから条件を満たすには少しハードルがあります。
働くうえでお金は大事なモチベーションです。気持ちがどんどん沈んでいきますね・・・
年齢が若いと不利
生徒の年齢は様々です。10代から60代70代まで、幅広い生徒が在籍しています。
自分が生徒の立場だったら、若い先生より大人の先生の方が、貫録を感じるし、信頼出来ると感じてしまいます。日本語教育界において「若さ」は弱点なのです。
新卒で日本語教師を辞めて予備校の事務職に転職した理由
結論、「ストレスで疲れ果てた」「将来性がない」という理由で辞める決断をしましたが、予備校に事務職に転職した理由は何となくではありません。
教育関係に携わっていたかった
日本語教師の経験を、次の仕事に活かしたいと考え、何か少しでも日本語教育界と携われる職種はないか、いつか日本語教師に戻ることがあったときに、この転職の理由が、教育関係で繋がっていることが有利にならないだろうか。
そんな事を考え、教育界といっても、かするくらいの関係しかないが、予備校を選択しました。
結果、お察しの通り、予備校と日本語学校は全くの別物でした。
しかし、前職を活かせなくても何事もなく働ける、そんな外の世界を知れたので、未経験を恐れず、異職種にも視野を広げ、飛び込んでみてください。
教育関係で志望動機が考えやすかった
転職でめんどうなのは、面接で聞かれる志望動機。別に動機なんてないよ、と思いますが、何かしら言わないといけませんよね。
教育関係なら、日本語教師と無理矢理こぎつけて志望動機を考えられると思いました。実際、履歴書はスムーズに書けました。面接もスムーズに答えられました。
転職では、必ず前職の退職理由を聞かれます。嘘でもいのです。どれだけそれらしいことが言えるか、こだわりの職種が無かった私は、志望動機が考えやすい職種を選択しました。
一般事務の経験をしてみたかった
細く長くの仕事を想像したとき、一般事務が頭に浮かびました。そもそも一般事務って何をするのか、そんな興味からやってみようと思いました。
転職して驚いたのが、毎日出勤し、データ作成やお金を数え、暇でぼーっとするときもある。それでお給料が貰えるということ。ボーナス何て、貰うのが申し訳なく感じるほどでした。
それと同時に、日本語教師をすると、それほど世間一般の金銭感覚と合わなくなるのだと怖くなりました。社会保険もついている。年金もついている。残業代もでる。
今までの自分を労わりたくなりますね。
新卒で日本語教師を辞めてOKな人、NGな人
日本語教師を辞めたいと思う理由は、人それぞれだと思います。しかし、その気持ちが、一時的な怒りや悲しみから来ていないかを、確認してみましょう。
授業が上手く行かないこともあります。先生間で意見の食い違いもあります。生徒に嫌なことを言われることもあります。しかし、嫌なこと、悲しいこと、その感情は、どの会社に行っても必ず起こります。
本当に後悔しないか。今辞めていいのか。今一度「辞めたい」と思った真意を、あなた自身と向き合ってみてください。
辞めてはいけない人
- 教職を始め、半年未満の人
- やりがいを感じている人
- お金に困っていない人
上記に該当する場合、辞めるタイミングを、もう少し待ってみることをおすすめします。
日本語学校は、3カ月単位で授業編成が変わる学校と、半年単位で授業編成が変わる学校があります。最低半年、入学から卒業までの流れを経験してから、決断をしてもいいのではないでしょうか。
どうしても嫌で、学期の途中で退職を申し出ても、学期の終わりまでは在籍してもらいたいと言われるはずです。
また、安給料で準備は大変。しかし、やりがいを感じている。そんなあなたも、日本語教師を続けてみてはいかがでしょうか。
働くうえで何に重きをおくかは、人それぞれです。やりがいを感じ、その気持ちを何より大切にしているのであれば、あなたは日本語教師を続けられます。
何度も言うようですが、日本語教師は安給料です。しかし、実家にずっと住んでいても問題がない人や副業で稼いでいる人、結婚していて旦那さんの扶養に入っている人など、お金に困っていない人は、日本語教師を続けられますね。
日本語教師が副業であったり、趣味でやっている。そんな先生があなたの学校の殆どを占めていませんか?
辞めていい人
- 貧困で生活苦に陥っている人
- やりがいを感じられなくなった人
- 他にやりたいことが見つかった人
上記に該当する場合、次の仕事への第一歩を踏み出すことをおすすめします。いくらやりたい仕事とはいえ、生きていけなければ話にならないですよね。
日本語教師は、貧困覚悟の職業です。独り暮らしの人は、家賃を払うのにも精一杯です。実家の人は、いつまでも実家を出られません。生活費を稼ぐために、学生や親世代の人に混ざってアルバイトをしなくてはいけません。
遊びに行く経済的余裕もありません。そんな生活、だんだん惨めになってきますよね。気持ちが折れてしまう前に、他の世界に飛び出しましょう。
そんな大変さに見合わない安給料の中、日本語教師を続けられるのは、やりがいを感じられるうちだと思います。もう気持ちが離れてしまっているなら、日本語教師の経験を糧に、次の道に進んでも良い時ではないでしょうか。
中には、日本語教師の経験を、次の仕事に活かすことが出来ないのはもったいないと感じ、転職活動がなかなか進まない、なんてことがあるかも知れません。
なぜなら、日本語教師という職が特殊なので、なかなか関連する職種、経験を活かせる職種がないからです。ならば、全く違う世界に飛び込んでも良いのではないでしょうか。
日本語教師からのおすすめ転職先
日本語教師から英会話スクールの受付
日本語教師には、言語に興味があったり、他国の言語が話せる人が多いです。そんなあなたの長所、強味を活かせる職とし、英会話スクールはおすすめです。
英語や中国語に触れられ、学校の雰囲気も少なからず味わえる。
海外で働きたい!と意気込んで始めた日本語教師ですが、英会話スクールは、小さな海外と捉えられることが、出来るのではないでしょうか。
日本語教師から教育関係会社の一般事務
教職は離れたいけど、せっかくだし、教育には携わりたい。けど、職種が分からない。そんなあなたは、教育関係会社の一般事務をおすすめします。
会社により、使用しているソフトや進め方、方法など全て違います。なので、一般事務は、未経験でも足を踏み入れやすいのが特徴です。
また、一般事務は特化した特徴がないため、志望動機を考えるのが難しいと思うかもしれません。そのため、教育関係を選択すれば、日本語学校で働いていた話から、志望動機に繋げられるのではないでしょうか。
日本語教師から接客業
日本語教師は、年齢層が広く、様々な国籍の学生を受け持つため、コミュニケーション能力が元々高かったり、養われている人が多いです。そんなあなたにおすすめなのが、接客業。
もしあなたが、英語や中国語など、他国の言葉を操れるのであれば、視野はもっと広がりますね。コミュニケーションを駆使し、日本語、時には英語、中国語などを活かせるお仕事。
教育にこだわらなくても、日本語教師で養った力を発揮できるフィールドは、無限にあります!
新卒で日本語教師から転職するときのポイント
退職のタイミングを計ろう
日本語学校は、3カ月ごとか半年ごとにクラスが終了する学校が多いです。
クラスを受け持っている限り、途中で抜けるということは、無責任でありますし、退職は許されないことが殆どだと思います。
気持ちが切れてしまっていたり、仕事に冷めてしまっている場合は、次の3カ月、もしくは半年の学期を迎える前に、退職に踏み切れるように、前もって準備をしましょう。
転職活動をしましょう
私の場合、退職の意向を伝える前に、転職活動を開始しました。
退職の意向を伝えた後、転職活動を開始し、なかなか決まらなかった場合を想定し、ただでさえ経済的に困っているのに、無収入になってしまうのを恐れたからです。
初めての転職活動だったため、リクナビ転職、マイナビ転職、エン転職、名の知れているサイトに登録しました。結果、企業数が多すぎて、マイナビ転職しか見ませんでしたが・・・
面接は、早朝のアルバイトと日本語教師の掛け持ちだったため、平日の日中でも時間が取れ、日程が決めやすく、スムーズに進み、内定に至りました。
日本語教師は、入退職の出入りが多い職業です。学期の切れ目であれば、退職が認められないということは滅多にありません。
学期が終わった時に、次の仕事が決まっているように逆算して、転職活動を行うといいですね。
引継ぎをしっかりする
日本語教師が、嫌になって辞めるとはいえ、最後まで責任があることを忘れないでください。
学期は変わりますが、級が上がり、まだ学校に残り勉強をする学生はたくさんいます。自分が受け持っていた生徒の情報共有や、授業内容の共有を、次担当する先生と確実に行いましょう。
退職はあくまで自己都合です。気持ちよく辞められるよう努めたいですね。
まとめ
私は、日本語教師を辞めて後悔していません。
転職をするまでは、「日本語教師になるために専門学校に行ったのに」「日本語教師自体は嫌いじゃないのに」と、専門学校に行かせてくれた親に申し訳なく思ったり、自分を責めたりもしました。
しかし、確実に生活は苦しく、笑顔は消え、余裕がなくなっている日々でした。もしあなたが今、同じ状況で悩んでいるならば、想像してみてください。
5年後、10年後も、今と同じ生活が送れますか?体力はついていきますか?貯金はありますか?この先も、給料は変わりません。
友だちと会えていますか?リフレッシュ出来ていますか?授業準備ばかりに追われていては、心がダメになってしまいます。笑えていますか?楽しめてますか?
転職は、逃げではありません。自分を取り戻す一つのツールなのです。
転職したい「けど・・・」「でも・・・」となかなか踏み出せないこともあるかと思います。誰でも、新しいことを始めるのは、怖いものです。
留まることも勇気。去ることも勇気。どんな決断をするかは、あなた次第です。あなたの未来が明るくなりますように。
また、私の経験があなたの気持ちの整理に役立てますように。
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