「建物を建てることで地図に残る仕事がしたい」。そう意気込んで、現場監督を目指した方も多いのではないでしょうか。実際私も自分が建てたものを地図に載せたいと思い、この業界に踏み入れた
者の一人です。
私は現在、2019年から某地方ゼネコンで現場監督として働いています。入社から現在までの流れを紹介します。入社後まず1ヶ月間の研修をおこなった後、現場配属となりました。
現場は19階建てのRC造ツインタワーマンションでした。いきなりの現場が自分にとって大規模なところで心配でしたが、同時に大きな期待も胸に秘めて楽しみだったのが、現場配属前の正直な気持ちでした。
そして現在、現場監督になって約1年が過ぎようとしています。正直、今の気持ちは入社後の自分と真逆になってしまいました。今ではこの仕事から離れたいと毎日考えてしまいます。
本記事では現場監督を目指している方や現在辞めようと考えている方に現場監督のリアルをお伝えしていきたいと思っていますので、少しでも参考にしてくださると幸いです。
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新卒でゼネコンの現場監督を辞めたくなった理由
朝が早すぎる
とにかく朝が勝負です。一般的な会社員の出社時間はだいたい9時になのに比べて、現場監督はだいたい8時から朝礼が始まるためそれまでには出社する必要があります。
また、通勤時間ですがこれも現場によっては家から離れた場所に配属も十分あり得るため、5時起きの現場監督も多くいることが事実です。
それに加え、新入社員は現場の開場も任されることになるはずです。職人さんは、遠方からやってくる方も多いため、7時前後に現場に到着される方もいらっしゃいます。
その時間に合わせて毎朝行くのはとても辛く、毎日朝起きると辞めたいと思っていました。
現場の雑務は新人現場監督の役割
現場での雑務は基本的に新人現場監督の仕事です。現場の掃除はもちろんのこと、たばこの吸い殻の処理、トイレの掃除などきれいではない仕事もやらないといけません。
もし雨の日の後に水が溜まっていれば水中ポンプをもって上階まで行き、水抜きをしてあげないといけません。ほかにもたくさんの雑務をこなさないといけないです。もちろん作業服がドロドロになるときもありました。
昼間は現場でヘトヘトなのに職人さんが帰ってからは、事務所で事務作業のスタートです。 やはり、精神的肉体的に追い詰められていきます。
専門的すぎて1人前になるまで果てしない
これも新人現場監督の悩みの一つであるはずです。現場監督は、職人さんのように1つのことを極めるだけじゃダメですよね。様々な職種について幅広く精通しておく必要があります。
土工事、躯体工事、内装工事など覚えることはとんでもない量です。それらを理解しないと一人前にはなれず、忙しい日々の中でそれを覚えるとなると、とてつもなく遠い道のりのように感じてしまいます。
そんな苦しい思いをしてまで、現場監督にこだわりたくないと思ってしまいます。
上司と職人からの板挟みがつらすぎる
上司から直接職人さんに指示してくれればいいのですが、基本的に上司からは「〇〇〇できてなかったから是正させておけ」だけ伝えられます。
当然その言葉を職人さんに伝えにいくのですが、その理由を問われた時に分からないことをそのまま伝えに行くパターンが多いので、返答できないことがよくあります。
そうなると職人さんにしてみれば、なぜそうしなければいけないのか理解できないためなかなかやってくれません。そしてその理由を聞きに事務所へ戻ると、なんで最初に聞かないのかなど色々なことを怒られてしまいます。
新人現場監督は事務所と現場を行ったり来たりしないといけないのです。このことも辞めたくなった理由です。
休日は日曜日だけ
これも多くの新人現場監督の悩みのはずです。学生で時間があり余っている状態から、いきなり週休1日で働くことに戸惑ってしまいます。最近は各週交代で休んでいる現場もあるようですが、少人数の現場ではなかなかそうはいきません。
働き方改革もあり、昔よりはだいぶましにはなっているはずですが、大手より下のゼネコンにはまだまだ浸透するには時間がかかる気がします。
学生時代は週休1日でも平気と思っていましたが実際経験してみるとそうとうきついです。
新卒でゼネコンの現場監督を辞めずに踏みとどまっている理由
代わりがいない
現場配属になると、必ず自分の担当の仕事を与えられます。1年生の場合、安全書類の確認、写真管理、現場管理などを振られるはずです。そして先輩社員にもやるべきことがあります。
図面の作成、工程管理、予算管理などやることは山積みです。
もしも自分が辞めてしまったら引き継ぎがくるまで、今まで自分がやっていた仕事の穴埋めを誰かがしないといけないのです。そう考えると、先輩方に大変な迷惑をかけてしまうと考えてしまい辞めることを躊躇してしまうのです。
給料は悪くはない
新人現場監督は周りの新卒者の給料よりも多くもらえると思います。普通に仕事をしていれば残業代もそれなりに付き、一般的な新卒者よりも多く給料をもらえる傾向にあります。
またボーナスも1年目から結構な額をもらえるのも辞めずに踏みとどまっている理由の一つです。
職人さんが可愛がってくれる
職人さんが可愛がってくれるのも、辞職に踏み出せない理由の一つです。新人現場監督には、現場監督の離職率が高いためなのか、職人さんが気にしてたくさん話しかけてくれます。
時には、飲み物を買ってくださったり、現場で分からないことを悩んでいると優しく声をかけてくれたり本当に可愛がってくださる方が多く、その人たちを裏切ってしまうことに胸が痛みます。
新卒でゼネコンの現場監督を辞めてOKな人、NGな人
辞める前には必ず辞めた後のことをしっかりと考えてから辞職する必要があります。仕事を辞めてしまうと、自分に入ってくるお金は無くなってしまいます。
しっかりとそのことを認識しておかないと、辞めてから家賃、光熱費が払えないなどの問題が起きてしまう恐れがありますので、退職する前にしっかりと考えておきましょう。
辞めてはいけない人
- 現場監督になって、3ヶ月未満の人
- 次にやりたいこと決まっていない人
- 辞めてしまう時点で十分な貯金がない人
上記の項目に該当される方は、辞めるタイミングをもう少し待ってみる必要があります。
現場監督になって、3ヶ月未満の人はまだ仕事のことが何も分からず辞めたいと思うのは理解できます。しかし3ヶ月という短い期間ではまだ仕事にも慣れていない状態ですので辞めたくなるのは当然です。
仕事に慣れてくれば楽しさが見出せる可能性も十分あります。また転職する際にもその期間だけしか働いてないとなれば印象もよくないはずです。3ヶ月はなんとかくらいつきましょう。
次にやりたいことが決まっていない方も要注意です。よく辞めてから考えるという人がいますが、1年目ではそんなに貯金もないはずです。辞めた後に考えてしまうと、次が見つかるまでの生活費が必要になっています。
すぐに見つかればいいですが、次働くところをそんなにすぐ決めてしまいたくはないですよね。現場監督の間でも全く時間がないわけではありません。通勤中、休憩時間など使える時間は結構あるはずです。
しっかりとこれからどうするかを決めて辞めるようにしましょう。
辞めていい人
- 精神的にも体力的にも限界の人
- 現場監督になって1年たって自分に向いていないと感じる人
- 別の目標ができた人
反対に上記に該当する人は、現場監督を辞めてしまってもいいと思います。
まず精神的にも体力的にも限界の方。辞めたいではなく、死にたいと毎日思っていませんか。やはりこの仕事は鬱病になってしまう方も多いと聞きます。本当につらいときは逃げ出してしまうこともかまわないと思います。
大切なことは、仕事のせいで自分を失ってしまうことです。人生は一度きりです。後悔しないよう、最後は自分で行動しましょう。
現場監督になって1年たって自分に向いてないと感じてしまう方も辞めていいと思います。「石の上にも三年」を上司は押し付けてくるはずです。しかし1年やってみて大体の仕事の内容はつかめてくるはずです。
そこで自分には向いてないと感じてしまう人は3年後果たして楽しいと感じているでしょうか。また私の場合、先輩方の働く姿をみてこんなに頑張らないといけないのかと将来的に不安になりました。
未来の自分の姿も想像して考えてみるのもよいかもしれませんね。
そして別の目標ができた人もその目標に挑戦してみるべきです。それが建築と関係ないものでも構いません。 やりたいことをやり切れない人生にしないでください。先ほども述べましたが、人生は一度きりです。
我々は会社のために働いているわけではありません自分の為のはずです。
挑戦したいことがある方は迷わず挑戦してみてください。もし上手くいかなくても自分の決めたことですから、きっとその後も突き進んでいけると思います。
私が検討しているゼネコンを辞めた後の転職先
地方公務員
建築系の公務員であれば、今のような週休1日といったひどいことはないと思います。自分の時間が今より確実に作れるはずです。
また地方公務員になれば大きな転勤はなく、生まれ育った地元の活性化のために働くことができるというメリットにも魅力を感じています。休みがしっかりとることができて、地元のために貢献もできる素敵な職業だと思います。
また学生時代、市役所の営繕課にインターンに行ったこともあるため地方公務員は私がゼネコンを辞めた後に検討している転職先の一つです。
別のゼネコン
別のゼネコンも辞職後に検討している転職先です。職人さんから小耳に聞いたりするのが、週休2日を実現しているゼネコンさんもたくさんあるということです。
現場監督に対して嫌なところもたくさんありますが、魅力も多くあると思っています。今の会社の制度についての不満を解消してくれるようなゼネコンがあれば、そこを転職先に考えてもいいのではないかと思っています。
その場合はしっかりと下調べを行い、今と同じ辛い思いをしないようにしないといけませんね。
WEBライター
WEBライターは私が最近興味がわいてきたもので、主にクラウドソーシングサイトから仕事を受注し納期内に納品し報酬を受け取ることができます。
そしてこちらを職に就けることができれば在宅ワークで収入を得ることができる魅力的な仕事です。現在、WEBライターとして生計も立てている方も多いです。
クラウドソーシングサイトを使って高収入を得ている方のYoutubeやブログを見ることで詳しく学ぶことができ本気でやれば、そうなることも可能だと思います。今一番自分が注目している職業です。
新卒でゼネコンの現場監督を辞めたいあなたに最後に伝えたいこと
辞める前にしっかりと自分と向き合ってみる
まず辞める前に自分と時間をかけて向き合ってみてください。今自分が何が嫌で辞めようと思っているのか、次の転職ではそれを解消できるのか、自分が本当にやってみたいことは何かといったことを、ゆっくりと深く考えてみてください。
また、辞めた後の新しい人生設計も必要です。目標がなければ辞めることはただの逃げになってしまうでしょう。しっかりと次のことを考え、自分のためになるプラスな辞職にしましょう。
自分で決断したことを信じる
そして、そうして自分自身で考え、決断したことを信じてあげましょう。これはあなたの人生です。あなたの人生を決めるのは他人ではなくあなたです。
自分で決断したことは成功しようが失敗しようがあなたの人生にとっては正しいことなのです。自信をもって、自分自身の決断を信じましょう。そして行動しましょう。きっとうまくいくはずです。
本当につらいなら、今すぐ辞めることも考える
最後に本当に現場監督が死にたいほどつらいものなら、今すぐ辞めることも考えてください。先ほど辞めることを逃げることにしないと述べましたが、本当に心の底から辞めたいと思うなら逃げだしてしまうべきです。
心の傷は一度深く傷ついてしまえば修復するのに長い時間が必要で、もしかしたら一生治らないかもしれません。
どうしても上司に言いづらいなら、今退職代行サービスといって自分で辞めることを告げなくても、退職できるサービスもありますのでそれらを利用するのも一つの手です。
まとめ
ここまで現場監督のリアルについてお話してきましたが、この仕事は誰にでもできる仕事ではないです。向き、不向きが確実にあります。一番大切なことは、自分が向いているのか、向いていないないのか自分自身と向き合い判断し行動することが大切であると思います。
辞めるのも一つの選択肢です。しっかりと自分で考えた決断ならそれが正解のはずです。
この記事をご覧になってくださった皆さんには後悔してしまわないよう、一度自分と向き合ってどうするのかを考えてみてください。そして決断することを恐れず行動してください。
きっといい方向へ向かうはずです。最後まで観覧してくださってありがとうございました。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし今の仕事に不満があるなら、ミイダスを使い転職できるかを確かめてください。
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(診断時間は約5分です)
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