新卒で銀行事務を辞めたい

新卒で銀行事務を辞めたい

銀行員として働きはじめる前は、どのようなイメージを持っていたでしょうか。上品な人々の職場であるとか、勤務時間にきっちりしているホワイト企業であるなど、ポジティブなイメージを持っていた方も多いと思います。

しかし、実際には、慣れない社会人生活を送りながら、初めての業務を見よう見まねでなんとかこなし、人によっては知らない土地での暮らしに戸惑っているかもしれません。心身ともに疲れ果てたとき、投げ出してしまいたくなることがあると思います。

また、仕事の手続きで失敗して辛く当られたり、営業ノルマに追われて厳しく責められたりなど、業務上の壁にぶつかった時も、仕事を辞めたいと考えるのはごく自然なことです。

ここでは、そのような道を辿り、新卒1年目で転職へと至った私の体験談をお伝えしようと思います。

目次
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新卒で銀行の事務職を辞めたくなった理由

お客様対応にメンタル消耗

銀行を訪れるお客様は、老若男女幅広い客層であす。また、お金を扱っているということで、神経を尖らせているお客様も多いです。その中で、1日中大量の事務処理を捌きながら、理不尽なお客様へもニコニコと親切に対応することは私には大変な苦痛でした。

残業代が出ない

私が勤めていた銀行では、残業は月に20時間までと決められていました。社内の会議や研修などは定時後にセッティングされていましたが、残業として扱われたことは一度もありませんでした。

定時が終わってからが内勤業務の始まりという感じで、毎日全員サービス残業でした。

常にピリピリした職場環境

事務職は店舗の営業で日中はてんやわんやの大忙しで、しかし絶対にミスひとつ許されないことから、上司だけでなく全員がピリピリと余裕なく動き回っていました。

また営業職は厳しいノルマに追われており、進捗の悪い部下に毎日上司が激しく怒鳴りつけているという光景がありました。仕事の辛さからトイレで泣いている人というのも頻繁に見受けられました。

体力勝負!1日中全く休めない

まず、事務職に個人のデスクはないため、業務中に椅子に座ることは不可能です。また仮に椅子があったとしても、座る時間は一瞬たりともありません。喉が渇いたからと言って水を飲みに行くことはできないですし、トイレに行くこともかなり難しいです。

長く勤めている人は、みんな昼食のときだけ着席して食事をし、それ以外は飲まず食わずトイレも行かずで働いていました。私は水分不足と低血糖で毎日気分が悪くなってしまいとても大変でした。

時代錯誤な男尊女卑の体育会系社風

体育会系な社風というのは金融業界では強いと思いますが、私の勤めていたところでも例外ではありませんでした。名もなき雑用からお茶汲み、荷物運び、花見の席取りや買い出しまで、全て女性事務職が担っていました。

そして、女性は男性に食堂の食事の順番を譲ったり、飲み会では横に付いてお酌をしたり、取引先の社長との接待に随行させられたりなどと、女中か召使いのように振る舞う必要がありました。

日頃ストレスが溜まっているせいか酒癖や女癖の悪い男性社員が多く、まだそのような大人のいなし方に慣れていなかった自分はとても苦労しました。

アナログな決まり事が多すぎ

銀行の事務職は個人個人でスタンドプレーしているのではなく、全ての業務や物品が共通のため、小さなことから大きなことまであらゆる物にルールがありました。

基本の業務が紙をベースとした媒体で成り立っているので、ムダばかりのアナログ体質から抜け出すのは不可能そうに思えました。煩雑な手順ばかりが口頭伝承されており、全てにおいてイライラさせられることばかりでした。

新卒で銀行を退職し予備校へ転職した理由

きっかけは塾でのバイト経験から

大学時代に4年間塾講師のアルバイトをしていたことから、教育業界へは馴染みがあったため、求人を見てすぐに応募しました。数字を扱う部署の事務職であったため、銀行時代に養った数字への高い対応力も活かすことができるとアピールしたところ、採用へ至りました。

接客から解放される

予備校は学校のような施設であるため、不特定多数のお客様が出入りすることはありません。来訪や電話は生徒や保護者や高校教師など付き合いのある方々に限られているので、幅広い接客の必要がなくなります。

普通に事務的に手続きをすれば良く、そのせいでクレームが来ることもありません。いらっしゃいませやありがとうございましたのような大声での声掛けも必要ないので、1日中落ち着いて働くことができます。

自分の席があることの幸せ

世間でイメージするような、いわゆる自分のデスクに座って自分のパソコンに向かっている内勤業務をすることができます。

また、銀行員では許されないような、好きなタイミングでふらっと水を飲んだり、お手洗いへ立ったりするということも当たり前にできます。自分専用のデスクなので、自分の好きなペンやメモを自分ルールで配置したり、オブジェや写真など仕事に関係のないものを並べても大丈夫です。

普通のことが普通にできるようになりますよ。

【補足】転職後の正直な感想

普通の事務職、特に予備校へ転職してとても良かったです。不特定多数のお客様から常に見られている状況や、高齢者へのホスピタビリティの必要な接客などが自分にはとてつもないストレスになっていた事に気付くことができました。

また、それらのストレスから解放されることは、自分の職場環境の改善にとってとても大切なことだと分かりました。

転職後は多少給料面では劣りましたが、心身共にリラックスすることができ、プライベートの時間も寝て終わるのではなく、自分らしく自由に過ごせるようになりました。転職して本当に正解でした。

新卒で銀行の事務職を辞めてOKな人、NGな人

次の職場へ向けて、すでに気持ちが進んでいるかもしれません。しかし、もしかしたら今は風邪をひいていたり、寝不足で疲れているだけなのかもしれません。

一呼吸置いて、本当に自分は辞めるべきなのかどうか、客観的に状況を振り返ってみましょう。

辞めてはいけない人

  • 学生から社会人への切り替えが追いついていない人
  • 職場のメンバーと馴染めずにいる人
  • これからも金融業界では働きたい人
  • 銀行員という肩書にステータスを感じる人

あなたはこれらの4項目にあてはまっていませんか?社会人生活への切り替えに追いつかず疲れている人は、1年も経てば勝手に身体が慣れて何とも思わなくなってきます。

また、職場の人と気が合わない場合でも、銀行員には定期的な転勤があるので、2年以内には必ず相手が自分が居なくなりますのであまり重く捉える必要はありません。そして、特に辞めるべきではない人は、これからも金融業界で働きたい人です。

金融業界はどこも似たり寄ったりですし、新卒入社後の早期退職は転職時に印象があまり良くないため採用してくれる同業他社は少ないかもしれません。そのような方は、少なくとも3年は今のままの銀行で我慢して働いた方がいいでしょう。

また、銀行員や金融業界へのステータス感を持っている人にとっては、それを自ら捨てることになりかねないため、辞めない方がベターです。

辞めていい人

  • 体力的に辛い人
  • ノルマに追われてメンタルに来ている人
  • 職場ではなく社風に馴染めずにいる人
  • 周囲から銀行員になるよう言われてなった人

心身に悪影響が出ている場合や、体育会系な社風に肌が合わない場合は、自分に合っていない可能性があるため、他業界への転職を検討してみるのが良いかもしれません。

これから何年間も継続して行けなさそうな辛い毎日が続いているのであれば、自分の健康を第一に考えることが必要です。また、親などから銀行員になりなさいと言われてなった人も多いでしょう。

そのような方はもう親の言いつけは守ったので、今からは自分の好きな業界で好きなことをするのが良いと思います。

営業ノルマのない仕事というのは世の中にたくさんありますので、ぜひ求人情報に常に目を通し、気になる案件には積極的に応募してみましょう。

銀行の事務職からのおすすめ転職先

大手企業の事務職

大手企業の事務職に就けば、絵に描いたようなOL生活を送ることができます。自分の席があり、カップにコーヒーを淹れて、オフィスカジュアルでパソコンに向かって仕事をし、同僚と毎日ランチをしたりアフターファイブを楽しむことができます。

銀行員時代には営業ノルマや、堅苦しい身なりの規定や、行動規範や、泥臭い肉体労働があったと思いますが、それらから解放されて社会人生活を満喫できる最高の職場と言えるでしょう。

中小企業の経理職

都会の華やかなOLや、腰掛けの事務職は性に合わないという方には、もう少し落ち着いた規模の企業の経理職がおすすめです。

銀行員は日々の訓練によって知らず知らずのうちに一般の人よりかなり数字の入力や文字の確認に強くなっていますので、その力が必ずや評価されることでしょう。

大人数の職場でないことで、コミュニケーションが取りやすく、上司や先輩からしっかり仕事を教えてもらえることも多いですので、これから長く落ち着いて働きやすい環境となるでしょう。

地方公務員

銀行員という肩書に多少の魅力を感じるという人は、人からの評価や社会的な地位を気にするタイプだと思うので、公務員がおすすめです

銀行員から公務員への転職と聞いて、ドロップアウトしたと感じる人はそう多くはないでしょうし、今後も長く安定した職として生活して行けそうなイメージを与えることができます。

また、地方公務員であれば、地元などの希望の土地から離れることなく働けるという点も魅力のひとつですので、親を喜ばせることもできるでしょう。

新卒で銀行の事務職から転職するときのポイント

後悔はないかしっかり確認しましょう

辞めたいという気持ちと、実際に辞めてみたときの気持ちというのには少しギャップがあるかもしれません。新卒での入社というのは、この先二度と訪れることはありません。

新卒で入った銀行員という言葉にクリーンさを感じたり、後ろ髪を引かれるならば、もう少し転職に対して慎重になってみても良いかもしれません。

特に後悔の念がなかったり、転職後の自分を想像してポジティブな気持ちになったりモチベーションが上がるように感じるのであれば、今が好機です。ぜひ、とりあえず気になる求人に応募することから始めてみましょう。

面接に行ってみましょう

気になる求人情報があれば、ぜひ応募をしてみましょう。そうすると、相手方からの反応や、今の自分の市場価値が分かると思います。元銀行員ということを喜んで評価してくれる企業や、また新卒で辞めることを訝しがる企業もあるかと思います。

その中で、自分の向かって行きたい方向性が適切であるか、また自分が求められているかどうかという点を考えながら、転職活動を進めれば良いと思います。

転職先は就業開始時期を融通してくれることが多いので、銀行をまだ辞めていない段階でもどんどん面接に挑んで大丈夫です。もし途中で気が変われば転職活動を中止しても良いですし、気に入った所への採用が決まれば、そこから銀行へ退職を伝えれば良いでしょう。

辞めると伝えたら後は早いです

銀行へ退職の意思を伝えるのはとても気の重いことだと思います。しかし、良くも悪くもまだ新卒なので、自分が居なくなろうとも仕事の穴が空くわけではなく、銀行側は痛くも痒くもありません。

近年では新卒の3割は3年以内に辞めるので、会社側も退職対応に慣れ切っていますので、基本的には去るもの追わずの姿勢でしょう。

ドタキャンや無断欠勤のようなトラブルになるような手段を取らないと辞められないなんていうことは全くありません。多少冷たい事務的対応を取られる可能性はありますが、少しの勇気をもって、普通の常識的な手順を踏んで、穏便に退職するようにしましょう。

まとめ

あなたが銀行員を辞めたいと思っている気持ちは、全く間違いではありません。銀行員は心身ともにキツい仕事です。しかし世の中には、もっと楽であなたに向いている仕事はたくさん溢れています。

今はまだ社会人になった1社目なので、上手く選べなかったかもしれませんが、これからは自由に吟味し選択することができます。

新卒なのに辞めるということにネガティブな印象を持ち、すぐ辞める人は次に何処へ行っても上手くいかないですよ、などと貶してくる人がいるかも知れませんが、気にする必要は全くありません。

転職で人生を好転させている人は社会にいくらでも居ますし、今どき中途採用など全く珍しくもありません。ぜひ、自分のより幸せな将来のために、しっかり考え、有意義な転職をやり遂げましょう。

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