「自分が作った物を世の中に出したい!」と思って、製造業を職種に選んだ人は私以外にもいるのではないでしょうか。
私たちが作った物や食品を皆さんが手に取り、喜んで使ってくれたり食べてくれたりする姿を想像すると、とても誇らしいような嬉しい気持ちになりますよね。
一括りに製造職とはいっても機械や電子機器の製造などと種類が多いですが、私は高校卒業後、製パン会社に入社し食品製造職に就きました。
しかし、実際に製造職の仕事をやってみると、出荷時間に追われる1日の工程、速いスピードの中で正確に作る商品、上司や先輩からの罵倒による溜まっていく精神的ストレスと疲労。こんなはずじゃなかったのに・・・と、日々不安や苦痛が募るばかりでした。
「好きな事を仕事にしたのに続けていく自信がない。」あなたは当時の私のようにこう悩んでませんか?
そんな悩んでるあなたに、私の体験したことや当時の悩みをお話ししたいと思います。少しでも参考になれば幸いです。
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高卒1年目で製造業を辞めたくなった理由
目が回るほどのライン作業の速さ
出荷に追われているのでラインのスピードが早く、商品の形を作るのに速さと正確さが必要でした。
もし、不正確な形にしてしまうと当然ながら手直しをしないといけません。手直しをしている間にもラインは流れていますので、すぐに手直しして次の商品に行かないと間に合わなくなります。さらに、自分の後ろの人の作業の邪魔になってしまいます。
先輩方からは「何やってんだ!落ち着いて作れ!」とよく言われてましたが、次から次へと流れてきますので、入社して間もないころは落ち着ついてできるはずがありませんよね。
当時の私は、パニックに陥らないように、とにかく迷惑をかけないように必死にやっていました。
肉体的にきつい
あなたも体力的にキツくて身体が持たないから辞めたいと思ったことがあるのではありませんか?これはどこの工場でもよくある事みたいです。
私のいた工場は部署によっては機械中心のところもありますが、私が所属していた部署はほとんどが手作業でした。
特に私が担当したところは、確認するところが多くバイトさんとパートさんの作業の確認や、商品の重量や状態の確認、次の作業の準備、そして自分の持ち場へ戻る。ずっとシャトルランをしていました。また、1日の工程が遅れたりしたら、現場の上司がラインのスピードを上げてきます。
とにかく見ておかなければならないところがたくさんあり、私は仕事が終わった後は階段が上がれなくなるほどでした。
アレルギーの発症
私が一番にやめたくなった理由が小麦アレルギーの発症でした。
パンを製造していますので、現場は小麦粉が常に舞っています。その小麦粉が舞っている中で毎日パンを作り続けているうちに、肌から入った小麦粉で小麦アレルギーになってしまいました。
アレルギーになってしまってからは直接生地に触らないよう、なるべく薄いゴム手袋をしていましたが、どこかしら肌に触れていたようで身体に蕁麻疹ができ、眼球が腫れてくしゃみや鼻水が止まらず、仕事中は肌がかゆくてかゆくて溜まらず仕事にはなりませんでした。
とにかく辛い・・・辞めてしまいたいと毎日思ってました。
人間関係
人間関係のトラブルはどの職場にもあると思います。人間はひとそれぞれで、優しい人がいたり血の気が多い人がいたり様々です。
実際私自身がされたことではありませんでしたが、上司の社員が部下の社員に仕事ができないからと言っていじめをしたり、飛び蹴りなど暴力を振るったり暴言を言っていました。
それを見た私は、次のは私にその矛先が来るのではないかと怯えながら仕事をしていたことをよく覚えています。
もし今の私が、当時の職場に戻れるのであればその上司に「そんなことしても、部下は成長しない」と言ってやりたいですが、当時の私は自分の事で精一杯ということと、私よりいくつも年上なので何も言えませんでした。
まだ入社して間もない社員が、上司に、それも暴言や暴力をしている人に口出しする勇気があるわけありませんよね・・・。
高卒ですぐに工場を辞めずに5年働いた理由
- 自分で決めた仕事だった
- 世の中に貢献したかった
- やりがいを見つけたから
- 負けず嫌いだった
私にも辞めたいときが何度もありました。大失敗を犯したり、暴言を吐かれたりと心無いことも言われたこともあります。
辞めなかった理由で一番大きかったのは、やりがいを見つけたからです。「やりがいを見つけた」というのは少し違うかもしれません。最初からあったというべきかもしれません。
一番最初に話した「私が作ったものを世の中に出したい」「私たちが作った食品を皆さんが手に取り、喜んで食べてくれる」ということです。私は、人が喜んだり笑ったり幸せにしてる姿が好きで、どんなに辛かった時もそんな人たちのことを考えて乗り切っていました。
そして負けず嫌いだったこと。入社して1年がたち、一向にうまくならない商品の成形。上司から「そんな商品作るならやるな!邪魔だからラインに入るな!」と言われました。
ラインに入れなく、端から見ている私。屈辱とと恥ずかしさで本当に悔しかった事を覚えています。それからは、毎日退勤してからも夜勤の方達に頭下げて出来る様になるまで何時間も練習していました。
高卒1年目で工場を辞めてOKな人、NGな人
あなたは製造業の仕事を辞めたいからこの記事を見ているかと思います。そこで、あなたに聞きたいことがあります。
あなたの辞めたいっていう気持ちは一時的なのものではありませんか?
仕事を辞める辞めないはあなたの自由です。ですが、少し落ち着いて考えてください。
辞めることは簡単です。一か月~二か月前に上司に退職する旨を伝え、退職届を書いてそれで終わりです。しかし、辞めたい気持ちが一時的なもので会社を辞めてしまうと、再就職先が決まらず、生活が困難になってしまうことがあります。
そこで次に辞めてはいけない人について話していきます。
辞めてはいけない人
- 向いてないと思うからやめたい人
- 入社して半年もたっていない人
- 人間関係や仕事内容に不満がある人
上記3の項目に当てはまる人がいましたら、辞めることをおすすめしません。1年目で仕事内容が全てわかるとは思えませんし、長く続けている内にやりがいが発見できるかもしれません。特に、向いてないから辞めるという理由だとなおのことです。
不満や不安があれば上司に相談してみましょう。上司もあなたがどう思ってるか気にしていますし、相談してほしいと思っています。
もし上司に相談する勇気がなければ、その時はあなたの先輩に相談してください。きっと上司との相談の架け橋になってくれるでしょう。
それでも辞めたいというのであれば、とりあえず一年頑張ってみるのはいかがでしょうか?どんな仕事にも良し悪しや、学ぶことがあると思います。
「○○ができないからやめる」というのでしたら、それをできるようになってから辞める。今の職場のいいところは次の職場で実行する。できることが増えればきっと次の仕事でも生かすことができますよ。
次に辞めていい人について話していきます。
辞めていい人
- 他にやりたいことがある人、またはできた人
- うつ病に一歩手前の人、精神的に不安定な人
- アレルギー持ちの人
上記3つの項目に当てはまる人は、今の仕事を辞めても大丈夫と思います。
本当にやりたいことを見つけたのでしたら、それはとてもいいことです。どんどん挑戦していってください。善は急げ、行動力は大事です。
やはり仕事は今後ずっとやっていかなければいけませんので、自分がやりたいことを仕事にしたいですよね。
精神的に不安定の人は、休職するか辞めたほうがいいです。
私の職場でも鬱なり辞めた人がたくさんいました。無理して今の職場にいる必要はないと思います。下手をしたら命にかかわってしまいますので、まずは自分の体を休めることが先です。
どうしても、今の仕事を続けたいのでしたら休職も考えるといいと思います。
次にアレルギー持ちの人、これは本人次第だと思います。私自身も小麦アレルギー持ちで、手袋をしたり長袖の制服を着たりしてをして、いくらか症状を軽減できましたので続けることは大丈夫でした。
ただ、いくら対策して症状を押さえたりしても今後ずっと続けるとなると相当な覚悟が必要となると思います。
高卒で工場から転職するときのポイント
次に、工場から転職する時のポイントについて話していきますね。特に高卒で初めての転職しようとなると、わからなくて不安になりますよね?
なので、実際に私が転職の際やっていったことを時系列で話していきます。
1.未来像を明確にする
はじめに、いつまでに退職するか明確にします。今の職場に嫌になってすぐに辞めるのはやめましょう。辞めてから考えてしまうと、考えているうちに時間がどんどん過ぎていき、生活費がなくなってしまうという可能性もあります。
そして今後自分がどうなりたいか、どういう仕事をしたいか、どのようにして仕事を探すか、その仕事に就くにはどういうスキルを身につけなければならないかなどを考えましょう。
2.休日に必要なスキルを身につける
転職でスキルを身につけてるか、つけてないかでかなり違うと思います。
私の場合は心配性なのでまだ辞めようとはせず、転職する業種が現在の仕事とは違う場合、休日にひたすら情報収集して勉強していました。正直これは効果的でした。
ただ、スキルをつけるには時間がかかりますので退職時期が伸びてしまうデメリットがあります。
3.転職サイトに登録する
次に転職サイトに登録ですが、転職する業種によっては、ここを飛ばしても大丈夫と思います。私の場合は仕事を辞めた後、2年程フリーランスでイラストレーターや漫画家をしていましたので、実際に転職サイトを利用したのは少し後になります。
私はリクナビNEXTを使いました。
リクナビNEXTは登録して自分の経歴やスキルを載せておくと、自分に興味を持った企業から「弊社と面接をしてみませんか?」といったオファーが届きます。もし、企業から面接の依頼が来たら「自分もまだ社会通用するんじゃないか?」と自信が持てるのではないでしょうか?
私はここで自分がやりたい仕事を探し、現在の仕事に内定しました。ただ、内定したとき会社から「いつから来れますか?」と聞かれますので、ここは現在働いている会社や次に働く職場とうまく交渉しなければなりません。
4.上司に退職の旨を伝える
退職の時は退職するから1か月~2か月前に伝えるのが普通です。次の職場が決まったからといって一方的に「辞めます」というのはよくないです。
急に辞めてしまうと、現場で働く人の数が減ってしまい、他の働いている方に迷惑がかかってしまいます。なのでもちろん、引継ぎをしなければなりません。
高卒で工場を辞めたいあなたに最後に伝えたいこと
まずは相談してみましょう
あなたが辞めようかと悩んでいる原因を、上司や先輩に相談してすると解決することがある可能性があります。あとは教えてもらうという受け身ばかりだといけないと私は思います。
自分から聞きに言ったりすると、上司や先輩から向上心があるなと思われたり、仕事に対して熱意があるななど、あなたに対して評価が上がると思います。
怒られたりしたときも、一人で悶々と「なんで自分はできないんだろう・・・」などと考えたりしないようにしましょう。
辞めることにポジティブになりましょう
自己肯定も大事なことです。辞めるのは決して悪いことではありません。前向きに考えましょう。前職で失敗したことや学んだことは経験として積み重なりますので、次の職場に生かそうと思えばいいのです。
辞める時は円満退社を目指しましょう
会社側は、あなたが辞めることによる会社の被害をできるだけ抑えたいと思っています。できれば、辞める時はあなたも気持ちよく辞めたいですよね?
あなたはそれに対して引継ぎをするなり、緩和できるよう協力する必要があります。これが円満退社への第一歩です。
学校を卒業したら、もうあなたは立派な社会人です。自分のことだけじゃなく現場で働いている他の方の事も考えましょう。
まとめ
ここまでいろいろと話してきましたが、製造業の仕事を辞めるのか続けるのか決めるの、最終的にあなたの気持ち次第です。想像してみてください。このまま製造業をやってる将来のあなたは笑っているでしょうか?
自分に素直になってみましょう。やりたいことがあれば、それをやってみてもいいと思います。夢を追うのも若いうちにしかできませんし、後悔するかもしれません。
私はやりたいことができて製造業を辞めた人間で、現在は本業で運輸関係、副業でイラスト関係で働いています。後悔は一切ありません。
自分に悔いが残らないような決断をしてください。少しでも私の体験があなたの参考になればとてもうれしいです
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし今の仕事に不満があるなら、ミイダスを使い転職できるかを確かめてください。
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(診断時間は約5分です)
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