あなたは科学が好きだからこそ、その知識が世の中の誰かのために役立ってほしいと思い、研究職になったのではないでしょうか。実際私もそのような考えから研究職の就職をしました。
しかし、研究開発といってもそれは名ばかりで、既に世の中にあるものを作ったり科学とは関係のない肉体労働だったりと最初に思い描いた環境とは大きく違うことが大半でした。
もしかするとあなたもかつての私のように「研究することが好きだからこそ、今の仕事を続けていくべきなのか」と悩んでいませんか?
今悩んでいるあなたに私の経験と感じたことをお話ししたいと思います。そして、あなたの人生に少しでも参考になれば幸いです。
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新卒で研究職を辞めたくなった理由
新人だからと言って雑用が多い
これはどこの業界でもよくあることだと思いますが、とにかく雑用が多いです。
入ったばかりの時は右も左もわからずにとにかく先輩や上司の指示にしたがって仕事をしています。しかし、機械の掃除や実験器具の片付けばかり押し付けられ、実際の装置の使い方などはほとんど行うことができませんでした。
実際は経験を積むという名目で様々なことをやっていましたが、いつまでたっても同じことの繰り返しで、同じ部署の先輩も上司もほとんど自分と似たような仕事をしていました。
これでは常に同じ仕事の繰り返しが目に見えていました。
ルーティンワークしか行わない
研究開発職は基本的に何か一つのこと対して粘り強く研究していくことが求められます。
それに関してはとても大切なことだと思います。しかし、実際は試料を機械にいれてボタンを押すだけの仕事や、親会社の開発品のデータをとるだけなどの、私自身には将来的にあまりつながらない可能性が高い仕事が多かったです。
新しいことをやりたいといっても、自分の就職している会社にそもそも開発する能力(環境、お金、人材)がなければ研究開発をすることは不可能です。
それなのに研究職として求人を出している企業はとても多いように感じました。あなたの会社もそのようにあてはまったりしませんか?実際は工場のように毎日同じことの繰り返しをしているだけでした。
給料が安い
研究職につく人はおそらく理系の大学あるいは大学院を卒業したかたが多いと思います。
おそらくあなたもそうでしょう。仮に理系大学出身者でなくてもある程度の地頭力を兼ね備えている方だと思います。研究職は誰でもできるわけでもなく、就職する際にほかの業種に比べると敷居が高い職業です。
入社して、一から覚えるわけではなくある程度の科学に関しての知識を知っている必要があるからです。つまり簡単になれる職業ではありません。
しかし、そんな特殊技能を有する研究職においても事務職や営業職に比べて給料が変わりません。私の会社はほかの部署よりも1万~2万円ほど高かったですが、正直文系大学出身者に比べ理系大学出身者は学費がかなり高いです。
この程度の差では決して満足はできないと私は思いました。
新卒で研究開発職を辞めて地元企業(同職種)に転職した理由
- 他社を知りたかった
- 仕事に対する優先順位の変化
- 地元に帰りたかった
他社を知りたかった
新卒で入社した場合最初に入社した会社が社会人としての基本となる場合が多いと思います。会社でも社会人とはこういうものだという意見をたくさん言われました。
しかし、他社のお客さんと話をするとまたそこには違った考え方が存在することがわかりました。今考えるとそれは当たり前の話ですが。他社の文化を知りたいと思い転職をしました。
会社に対する優先順位の変化
新卒で就職するときは会社に対して経験、成長できる環境を一番に求めていました。求人に経験ができると書いてある会社をメインで就職活動もしました。
しかし、会社の内容で書かれていることで確かなことは給料や従業員数などの数字が示す内容だけということに気がつきました。例えば、「アットホームな職場」や「働きやすい」などの文言は人によって感じ方が違います。
その結果、会社の数字部分が自分にマッチする会社に転職しようと思いました。
地元に帰りたかった
新卒就職の際はどの場所でも働けるし、経験できるならどこでも構わないと思っていました。新卒のあなたも最初はかなりモチベーションが高かったかもしれません。
しかし、新しい土地には知り合いもおらず、会社の仲間しか知りませんでした。
自分で探しに行くこともあまり好きではなかったので、幼い頃から暮らしていた地元に戻ろうと思いました。会社に良い思いがなかったので、どこの会社でも同じなら、地元が良いなって思い、地元企業に転職しました。もちろん、職種は変わっていません。
現在は新しい転職先に就職し楽しく働いています。
新卒で研究職を辞めてOKな人、NGな人
ここまで読んでいただいたあなたは共感してくれた部分があると思います。しかし、辞める前に考えて欲しいことがあります。それは会社を辞める理由が「明確」かどうかです。
辞めてはいけない人
- やりたいことが見つからない
- 人間関係がめんどくさい
- 入社して半年以内ト
やりたいことが見つからない状態で転職してもまた同じことになってしまいます。
ゆっくりでも良いので、あなたがやってみたいと思えることから手を出していき少しずついろんな体験をしていきましょう。それでも見つからなければ改めて転職を考えましょう。
ただ、その場合は他社に行っても同じような状況になる可能性があります。
また、特段パワハラの上司など、身体を害するような相手ではない場合は退職をしないほうがいいと思います。あの人が気に食わないレベルであればどこの会社に行っても同じことになってしまいます。
転職の際にもあまりに期間が短すぎると印象を悪くしてしまいます。一つの基準として3年ではなく半年をお勧めします。半年以上経ってもルーティーンワークの場合は初めてその時に退職を検討するのがお勧めです。
辞めていい人
- やりたいことがある
- 上司に頼られる
- 仕事に楽しさを感じない
やりたいことがある人はすぐに会社を辞めましょう。やりたいことがあるだけであなたはとても恵まれています。
人生の残り時間をあなたのやりたいことに時間を捧げてください。
上司に頼られるということはあなたは会社でできる社員です。居心地はとても良いかもしれません。仕事に成長が感じているなら構いませんが、できる社員ならば新たな更に厳しい環境であなたの更なる成長を目指してみてはいかがでしょうか。
人生のほとんどは仕事と言っても過言ではありません。その仕事がつまらないということは人生がつまらないに等しいと思います。
仕事がつまらないと感じているあなたも今までに何かしらの対策をして、仕事が楽しくなるように努力をしたはずです。しかし、それでも仕事がつまらないようであれば、自分が楽しいと思える仕事を探す旅に 出ましょう。
研究職からのおすすめ転職先
一級建築士
私が研究開発職を選んだ理由は新しいものを作ることが好きだからです。
あなたが研究開発職ならば、ある程度数字に強いはずです。そして物作りが好きなはずです。研究開発職の方は目の前のことに集中したいと考えている人が多いです。
一級建築士は数字を使って建物を設計します。人間関係が全くない訳ではありませんが、目の前の建物に集中できるのはとても醍醐味です。また自分で事務所などを構えることも可能で、自由度の高い仕事と言えます。
学校の先生(理系)
研究職につくということは科学の知識に長けているはずです。
中学、高校の先生は基本的に学校のカリキュラム以上のことを知っている先生は多くありません。そんな中、科学に精通しているのであれば、教科書に書いてある内容をそのまま説明するのではなく、その奥の更に深いことまでを生徒に教えてあげられるはずです。
実際に私も教員免許を持っていないにも関わらず、学生に科学の講義を頼まれたことがあります。学校教育には教科書よりはるかに深く知っている教員を求めています。
投資家
投資家は難しい職業と言われていますが、数字に強く、根気よく情報を分析できる能力があればオススメの職業です。実際に私も個人投資家です。複雑な世の中の現象を簡略化し、
価格が上がるのか下がるのかを分析します。これは研究開発職の様々なことを分析して一つの答えに導くという仕事のやり方にかなり似ています。更に会社に行かなくても自宅でパソコン一台で行えるので、余計な人間関係にも苦しむこともありませんよ。
新卒で研究職から転職するときのポイント
どの職種につくかもう一度考える
研究職をやっていると、転職も研究職志望と考えがちです。私は実際に研究職という職業しか考えていませんでした。
理系の大学院を卒業しているから、研究職としか思っていませんでした。あなたもそのように考えていませんか?実際はどんな職業についても問題ありません。
せっかく転職するのであれば研究職以外の選択肢も一度考えてみてください。その上で、研究職が良いのであれば研究職でいいと思います。
転職サービスに登録する
有名な転職サイトはリクナビ、マイナビ、DODAなどがあります。就職するのであればこのような転職サイトに登録するのが一般的です。
しかし、上記のサイトは様々な職種を扱っています。研究職以外で就職を希望するのであれば、問題ありませんが、研究職に絞った就職先を探しているのであれば、「研究職 就職 転職」などで調べるとそれに特化した求人サイトが出てきます。
そこから求人を探すと大手の転職サイトではお目にかかれない求人があったりしますよ。
会社に入社した後のビジョンを思い描く
これはかなり大事なことです。転職活動の時に会社の求人をみて就職しますが、おそらくどの会社に入ってもあなたが前職で転職をしようと感じた気持ちになると思います。実際は私もどの会社でも同じ理由でやめたくなります。
しかし、今は会社を続けています。その理由は就職前にその会社でどのようになっていたいかを意識することです。漠然と成長するとかではなく、もっと明確に何年以内に〇〇資格をとるとか、〇〇の事業を成功させるとか具体的に思い描いてください。
そうすることであなたの就職はとても良いものになります。
まとめ
研究職は最初とても雑用が多く、覚えることも多く毎日辛いことばかりです。あなたはとても真面目な人だと思います。真面目だからこそ、会社を辞めるか辞めない悩んでいるのだと思います。
辛すぎて体に不調があるようなら無理せずすぐに辞めましょう。体が一番大切です。更に心が疲れていると気づきにくく、無視しがちです。
あなたの心はあなたが一番わかっています。自分に正直に生きていきましょうよ。
あなたがつまらない人生ではあなたを大切に思ってくれる人も救われませんよ。最後に決めるのはあなたです。
これを読んで少しでもあなたの助けになればとても嬉しいです。
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