「食品メーカーで働く」それはこの世の中に付加価値を見出したものや商品を送り出して、社会を豊かにする仕事ができるということ。私は大学卒業するときそんなキラキラとした夢と野望を持って入社の時を待っていました。
たくさんの人に手にしてもらえるような商品を生み出したい。その思いは今も変わりません。しかし、そんな私に待っていたのはそんなキラキラな社会人生活からは程遠い地味で過酷な毎日だったのです。
現在、私はそんな地味な毎日を4年ほど送りながらフリーランスを目指してWebライティングやPCスキルを学んでいます。
食品会社でキラキラした生活を夢見ていたあなた…わかります。こんなはずじゃなかったって思っていませんか?どうして自分が大学卒業してまでこんな仕事をしなくちゃいけないんだ?!そんな悩み抱えていませんか?
私が経験してきたことが今悩んでいるあなたのこれから人生を助ける兆しになれば幸いです。
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新卒で食品工場を辞めたくなった理由
製造現場の環境が合わない
製造現場って衛生管理が厳しいですよね。消毒用の薬剤や食材を洗う食物用洗剤などをさまざまな場面で使用します。私はその成分に弱かったのか、咳がとまらなくなってしまいました。
そして手が荒れ、目が痛くて涙が止まりませんでした。
手袋をしてトッピングなどの作業でも手袋の中にあるはめやすくするために付いている粉で手が荒れる。マスクをすればマスクの触れた部分が荒れる。そんな姿を見た上司は私を完成した商品を検品して梱包する部署へ推薦したようでした。
そこではマスクも手袋も必要ありませんでした。薬品も使用しないのです。少し安心できる環境かと思いきや、冷蔵庫の温度は4℃ほどしかなく、冷凍庫は-21℃作業室は17℃あまりの温度差に身体がついていかず配属一週間で私は39°の熱を出して会社を欠勤することになりました。
もう無理だと思いました。新入社員の欠勤なんて聞いたことないと上司には怒られる、現場のパートさんには睨まれることになり、そのままやめてしまいたいと思いました。気遣う言葉すらかけてもらえません。
病気になること誰にでもあるはずなのに、新人に厳しすぎだと思いませんか?
それだけ製造現場の人員不足が深刻だったのですが、叱られたことに納得いくはずもなくこの時ばかりはなんでこの会社選んだのかと本気で自分を恨み、しばらく心が折れていました。
またたくさんの人とコミュニケーションがとるのが苦手だった私にとって製造現場の人数は多すぎでした。コミュニケーションをとるのも嫌になってしまいます。
何回もあいさつしないといけない。1人でも抜けるとあの人挨拶もしないなんて言われます。人に嫌われたくないなんて都合がいいかもしれませんが、そんなことを考えてしまい毎日気疲れしてしまいました。
今振り返るなら
全てのことが合わなかったそう思います。
長時間の立ち仕事
私の配属が決まって最初にやったことそれは、ラインから流れてくる商品を検品して梱包する作業でした。一日中です。1分間になんと52パック流れてきます。1秒に1パック。中身の確認、パッケージの確認。印字の確認全てやってコンテナに入れてくれと言われました。
とにかくそのスピードでラインを動かさないと出荷に間に合わないからという理由でした。検品なんてする余裕もなく私はコンテナにただ入れるだけになってしました。
それを朝7時から夕方の18時までの10時間お昼休み以外休みなしです。
クレームの連絡があるたび、検品がうまくできない自分を責めてしまっていましたがそもそも無理な作業環境なのがいけないという考え方ができないほど会社全体が追われていたのだと思います。
極度のプレッシャーと立っている時間の長さに私は慢性的な腰痛や頭痛に悩まされました。
家に帰っても泥のように眠るだけ。休みの日は整体へ行く。これの繰り返しでした。
残業代だけはしっかりと支給されるので、お金はたくさんもらえました。でもそれ以上に心も体も疲弊していったのです。お金より大切なものを犠牲にしている気がしますよねホントに…
残業の時間は4時間を超えることもありました。朝日の出前にきて夜に帰る。日光に当たることはほぼありません。
メンタルは病みますよ。そりゃ。気持ちも暗くなります。当時の自分にどうして辞めなかったのかと。問いただしたいです。
イメージしていた仕事とのギャップ
私の希望していた部署は『商品開発課』という部署でした。小売店からの依頼で新商品を作ったりやプライベートブランドの商品を開発する部署です。いつかはヒット商品をつくりたいそうおもっていました。
新卒入社だと大体総合職として勤務することになります。それゆえに基本的な製造工程の理解のために製造現場に配属されます。勉強のため。しょうがない。そんな気持ちで仕事をスタートさせました。
一時的な配属、ステップアップのための配属。仕事ができるやつだと思われないとダメなはず。なら最高のパフォーマンスでこの期間を乗り越えようじゃないか。
それが大きな勘違いで、そこから私は地味な製造業管理職への一歩を既に踏み出していたのでした。
その後何ヶ月経っても異動の話がやってきませんでした。それどころか同期入社の一部は既に営業職や品質管理の仕事など高度な知識を必要とする部署にどんどん異動していくのです。
こんなはずじゃない。そんなこんなで1年たったある日事件は起きました。1年下の新入社員が入って1ヶ月で商品開発課へと異動したのです。
私は愕然としました。理由はその子が非力で重いものを持ち上げられない、そして背が低いからでした。つまりは製造現場で役に立たないから決まった配属でした。
こんなにも配属を希望していて、志のある自分の思いはどこにやったら良いのか。今までやってきたことは何だったのかと全てを投げ出したくなったのです。
ありえないって思いませんか?
でもそれが会社という組織なんです。適材適所。製造現場で全力でなんでもそつなくこなす私は現場適職だと思われてしまったのでしょう。
毎日何千パックの検品梱包作業で終わる毎日です。大学卒業してまで何やってるんだ。そこら辺のパート社員と同じ仕事をするために大学でたわけじゃない!これが本音でした。
落胆はしましたが、そもそもこの会社の商品開発は名ばかりで自社製品を開発して売り込むのではなくスーパーなどに依頼された商品をただ作って提案しているだけだということに2年目になって気がつきました。
志も意気込んで頑張った1年目も、なんだったんでしょうね?
新卒で入社してみないと見えてこないものがたくさんあるんだなとある意味では勉強になりました。会社の人事とか、仕組みとか、理解していないわたしが無知だったんですよね。
ほんと挫折なんてしたことなかったわたしの人生最初の絶望でした。
新卒で食品工場を辞めずに踏みとどまっている理由
- 会社の環境が良くなっていった
- 得意なこととやりたいことの違いに気づいた
- もっと条件の良い会社が見つからなかった
こんなにも疲弊して夢も希望もない会社をどうして辞めないのか。その理由を話すことで仕事と自分の理想とのギャップに悩む新卒の皆さんに少しは働き方や転職を考えるヒントになりますように…
会社の環境が良くなっていった
これは私も驚いたのですが、かなり良くなりました。
最初の2年は毎日会社に泊まった方が効率いいんじゃないかと思うような長時間労働でしたが、新工場が完成して機械化が進み、製造ラインのトラブルが少なくなり、作業時間はあっという間に定時30分前までに終わるように劇的な改善を遂げました。
法律整備が進み有給も使いたい時に使えるようになり、人員的に余裕が出たため、体調崩して休んでも寛大になり、ほんとに働きやすくなったんです!
住宅手当は出るようになる、誕生日休暇や手当が出るという福利厚生も改善して本当によかったです。
終業後にみんなでご飯に行けるようになったりもして後輩と仲良くなってチームワークも向上しつつ、居心地も良くなり、この会社も悪くないかなっと思い働き続けています。
得意なこととやりたいことの違いに気づいた
私は新しいもの作って、売り込みして、消費者に認められる商品をつくる夢がありましたが、そもそも人の顔色を伺ってしまう八方美人な一面があり、自分が意志を強く貫き通すことも、取引先との有利な交渉なんて素直すぎてできないタイプでした。
また同時に製造現場なんて私に向いてないって思っていましたが、やってみると「もっとこういうやり方できないか」とか、データ分析など他の人があまりアプローチできない視点で作業改善案を提案できていたんです。
その甲斐あって2年目で部署長になりましたし、同期の出世頭になりました。その時上司に言われた言葉で私は仕事に対しての考え方が変わりました。
その言葉は「自分にとって容易く出来ることは自分では気がつけない長所であること」でした。私が当たり前のように思っていたことは周りからしたら羨ましい能力だったようです。
そして得意なことを生かして仕事をした方が効率よく仕事ができて承認欲求が満たされてモチベーションも上がっていきました。
やりたいことをやるのがカッコいいなんて思っていた自分にとって新しい価値観でした。仕事は結果を求められるのですから結果が出やすい得意なことを生かした方がいい。
この点は社会人になって本当に勉強になりました。
もっと良い条件の会社が見つからなかった
私は地方の中小企業に勤めているのですが、他の会社に勤めている方から話を聞いているともっとひどい会社はたくさんあるなーなんて思ったりします。
ある程度の大きな会社で同じような条件で働けるところがよく考えてみると見つからない。生まれ育った地域を離れたくないという思いが強かった。またどうしてもこの仕事がやりたいという熱量もなく、ぬくぬくと今の会社にお世話になってる感じです。
新卒で食品工場を辞めてOKな人、NGな人
ホントにやりたい仕事のため、自分のステップアップのために辞めるならいいと思いますが、理由によって辞めるのは危険な人もいます。
あなたはどうでしょうか?今すぐにでも辞めたい人はもう一度考えてみてください。
辞めてはいけない人
- 仕事を始めて半年未満の人
- 次の仕事が見つかっていない人
- それなりに評価されている人
仕事を始めて半年未満の人はその会社の全体を掴めるようにしてみたほうがいいと思います。今いる自分の状態から解放されるためにも、いろいろな話を聞いて異動できないのか可能性を探りましょう。
それからでも遅くないと思います。
次の仕事が決まる前に退職も危険だと思います。職場環境が悪いところは大体人手不足なので、ただ退職なんて簡単にできないことが多いです。引き留めにあっても断固として振り切れる理由がない場合は次の職場を決めてからの方がすんなり認めてもらえると思います。
それなりに評価されている人も辞めないで様子をみたほうが良いと思います。評価されているということは力を発揮できているということですし、自分のやりたいこと以上に得意なことを見つけるチャンスかもしれません。
自分の強みをしっかりと見定めて、経験値に変えてからの方が、転職活動に生きてくると思います。
辞めていい人
- 1年以上働いていて、やりがいが感じられない
- 異動届を出しても対応してもらえない
- 周りより明らかに仕事ができない
1年以上働いているのに、成功体験ややりがいを感じられない人はやめてもいいと思います。やりがいがないと感じて1年も経つとおそらくそのまま変化が起きることはないと思います。
成功体験を繰り返すことで人は学習するとも言われていますので、これが足りない感じられないならば辞めて環境を変えた方がチャンスがあると思います。
や話し合いによって異動できる会社もあります。この制度を利用できないような会社は辞めても良いと思います。働く人の話を聞いてもくれない会社なんて今後よくなることはないです。
明らかに周りと比べて仕事がうまくできていない時は自分の特性と仕事の内容が合っていないと思います。私の職場での経験上このタイプの退職が1番多いです。
丁寧で正確な作業が得意という人と、スピードと手際の良さがある人では向いている仕事が違うと思いますし、最初に述べた適材適所、非力な人が重いものの運搬作業が向いていないのと同じです。この場合は違う仕事探した方が自分のためになります。
私が考える食品工場からのおすすめ転職先
営業職
そもそも社交的で新しいことが好きな人は、造業の毎日同じ工程とそれの繰り返しに飽きてしまう人が多いので営業職に転職した方が多いです。
モノや機械と一緒より人と関わる仕事が得意な方は特に営業職が向いている人が多くいます。
消費期限が長い製品食品工場
私が1番苦しいなと感じるのは工場が年中無休なことでした。消費期限が短い生鮮食品よりも在庫が抱えられお菓子工場などの方が土日休みや年間休日が多いので同業種で探すならその方がいいと思います。
事務系の仕事
身体を使う仕事が苦手な人にオススメなのはやはり事務職ですね。私の周りでも転職された方大体事務職でした。
朝も早くないし、定時で上がれるし、周りに合わせるより自分の計画通りに任された仕事をこなすことができるのでペースを乱さず出来る面がやはり魅力的です。
新卒で食品工場を辞めたいあなたに最後に伝えたいこと
製品をつくる仕事が基本
製品を売って利益を出す会社ですので、まずは自社の製造ラインや製品について深く知ることが基本になることを理解したほうが良いと思います。
その上で自分がその会社でどんな仕事ができるのかを考えることが大切だと私は学びました。その上で自分にしっくりこないならさっさと次の会社にいきましょう。
辞めるならなるべく早く会社に報告
食品メーカーでは人手不足が深刻なところが多いです。急に退職を告げると、円満退職から遠ざかる場合もありますので、決めたらなるべく早く申し出る方が良いと思います。
辞めても戻ってこられることもある
私の勤める会社でも周りの食品メーカーでも、一度辞めて転職してもしっかりこない人もいて、再度入社する人が結構います。
どうしても仕事が見つからないときや今の職場よりその会社のほうがいい環境なら会社に相談しましょう。戻ってきて欲しいと言われることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
私自身辞めてないので転職の話は周りの先輩や後輩のお話になっていますが、少しでも新卒入社のジレンマを抱える皆さんの参考になればと思います。
今の私はというと、転職よりも自力で自分の仕事をとってきたり、名刺交換やビジネスメールなどから切り離された生活を変えてステップアップのために、フリーランスのライターを副業として始めてみました。
機会をくれないなら自分でチャンスをつくってやると一念発起した次第です。あなたの仕事人生が充実することを心から願っています。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
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