世界各国を飛び回る、華やかな世界に憧れてCAという職に就いた方は多いのではないのでしょうか。私はCAになるという幼少の頃からの夢が叶い、大きな希望を抱いて新卒で日系大手航空会社に入社しました。
夢だったCAになることができ、国際線ビジネスクラスを担当するなど、順調にCAとしてのキャリアを積んでいたものの、入社から1年10ヶ月で退職してしまいました。
理由は、想像以上にハードな仕事や、人間関係に疲れ果ててしまったためです。その後、教育系のベンチャー企業という異業種・異業界に転職しました。
CAから転職したいと思っているけれど、本当に転職すべきかわからない、また転職しようと思ってもどのように転職活動すべきかわからない、とあなたもお悩みなのではないでしょうか。
この記事では、私がCAを辞めた経緯、今の会社を選んだ理由、実際に行った転職活動方法をお伝えします。あなたの参考になれば幸いです。
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新人でCAを辞めたくなった理由
女の体育会系社会
CAといえば、女社会をイメージされることが多いですが、実際はそのイメージ通りですよね。
狭い機内には女性の先輩しかおらず、所属している課にももちろん女性しかいない、所属課の管理職も女性、という女性100%の世界は想像よりも厳しいものでした。
先輩が黒と言えば、白いものでも黒になるような世界でした。とにかく新人は目をつけられるため、何をしても怒られる、何もしなくても怒られる、いよいよどうすれば良いかわからない、そんな日々が続きました。
もちろん優しく丁寧に指導してくださる先輩もなかにはいましたが、感情的な人や噂や陰口大好きな人など、嫌な先輩方にも多く遭遇しました。
体力勝負すぎて疲れる
華やかなイメージのあるCAですが、実際はハードな体力仕事ですよね。機内サービス中は常に重いカートを操作しながら時間に追われて仕事をするため、見た目以上に体力的にも精神的にもハードです。
それに加え、国際線に乗務すると時差の問題も出てくるので、とにかく疲れても眠れず、体力がもたなくて心身ともに疲れてしまい、休みの日は動けない。あなたも昔の私のようにそんな日々ではないでしょうか。
入社前はここまで過酷だとは予想していませんでした。
スキルが身につかない
CAは接客業なので、一般的な社会人スキルが身につかないことも悩みの一つでした。
大学の同期はキャリアウーマンのようにバリバリ働いているのに、私は名刺交換をしたこともなければ、電話対応やビジネスメールの書き方もわからないことに気がつきました。社会人に必要な最低限のスキルが自分にはなにもない、そんな自分が恥ずかしくもなりました。
機内で実施するサービス内容は限られており、あくまでもCAとしてのスキルしか身につかないことに焦りを覚え、このまま何も知らずに年を取っていくのが怖い、と思っていました。
お客様対応につかれる
接客業をしていると悩まされるのが、クレームですよね。機内では多くのクレームをCAが対応しなければならず、この対応は非常にストレスがかかることはよくご存知でしょう。
座席上の物入れがいっぱいであるとか、食べたい食事メニューがないだとか、本当に様々な意見をお客様から受けました。機内という閉鎖空間で、何十歳も年上の男性に怒鳴られるのは、今思い出しても辛い経験です。
一緒にフライトしている先輩も怖い、お客様からのクレームもある、そんな時は逃げ場がなくどうしようもなく辛かったです。
休職者多数
あまり知られていない情報ですが、日系大手航空会社は休職者が非常に多いのです。理由はさまざまですが、時差で眠れず不眠になってしまった人や、ストレスで適応障害の診断を受けた人が多数いました。
閉鎖空間での先輩やお客様から受けるストレスは想像以上に重く、頑張り屋さんのCAが無理をして倒れてしまう、そんな姿を近くで見ていると、こちらも心がポキっと折れてしまいました。
1年でCAを辞めてベンチャー企業に転職した理由
スキルアップしたい
前述の通り、自分が社会人としてのスキルが何もなく不安になってしまったことが非常に大きく、とにかくスキルアップしたい、と思い別職種への転職を決めました。
いざ事務職に転職したいと思い求人サイトなどを閲覧していても、サービス業しか経験のない人向けの求人は非常に少なかったです。私自身が20代半ばだったということもあり、第二新卒での転職がギリギリで、即戦力にもなれないためキャリア採用も難しいといった状況でした。
初めての転職で右も左もわからず、見たところ求人も少なそうで困ったため、エージェントサービスも利用しました。エージェントの担当の方は、これまでの経験と転職の希望を聞いて親身になって求人を探してくれました。
即戦力よりもポテンシャル
今の会社に応募した理由は、サービス業出身の方を多く採用していて、即戦力かどうかよりもポテンシャルを見て採用しているためでした。
教育系のコンテンツを提供するベンチャー企業なのですが、航空業界やホテル業界を経て入社した先輩方が多く、その方たちが研修を経てバリバリ働いていることを知り、ここだったら私も活躍できそうだと感じ、採用面接を受けました。
同世代が多い
今の会社では、働いている人の平均年齢が28歳程度と、同世代の社員が非常に多いです。
いわゆるお局と呼ばれる方や、昔のやり方を押し付けるような方がいない点は、CA時代とは真逆です。今は同世代の社員ばかりなので、仕事以外の余計な対人関係でストレスを感じることはありません。
理不尽に怒られることもなく、人間関係も円満で、安心して仕事できる環境で今は働くことができています。
CAを新人で辞めてOKな人、NGな人
CAを辞めたい理由は多々あるかと思いますが、辞めてしまうことに本当に後悔はありませんか?あれだけCAを辞めたいと思っていた私ですが、辞める前は本当に辞めていいのか悩みました。
日系大手航空会社では在籍していれば、年を重ねるごとにお給料は増えますし、福利厚生も抜群に良いです。航空券の優待など、家族にも多くの恩恵があるため、本当にそれらを手放していいか悩みました。
辞めてから手に入るものと失うものをよく考えた上で判断することをおすすめします。
辞めてはいけない人
- 入社して3ヶ月未満の人
- 人間関係に悩んでいない人
- 体力がある人
上記に当てはまる人は、すぐに辞めずもう少しCAを続けてみると良いかもしれません。
特に入社して3ヶ月未満の場合は、CAとしての経歴を活かして転職することは難しいですし、もう少し乗務経験を積んでからの転職でも遅くありません。
人間関係がうまく構築できる人や体力がある人は、仕事に対する細かい不満はあるかと思いますが、CAという職業への適性はあると言えます。
体力があり体調を崩さない、また上司や先輩方と良好な人間関係を築ける方は、会社から重宝がられ昇進も早くスムーズにできる傾向にあります。その強みを使ってCAとしてキャリアアップされると良いでしょう。
辞めていい人
- 体力的・精神的に辛い人
- スキルアップしたい人
- 定年までCAを続けるつもりがない人
- 学歴のある人
上記のどれか1つにでも当てはまる人は、CAを辞めても問題ないでしょう。
体力的・精神的にとにかく辛いという場合は、一刻も早く休んでください。あなたの心身の健康が何よりも大切です。
スキルアップしたい人、定年までCAを続けるつもりのない人、また学歴のある人は、ご自身の納得いくまでCAとして働いた後、思い切って転職するのが良いでしょう。
CA以外のスキルがない状態での転職活動となるので、20代のうちに転職を始めると転職先の選択肢は広がります。
CAからのおすすめ転職先
企業受付
CAの転職先として一番多いのは受付業です。私の同期でも受付で働いている元CAが数名います。CA時代に培ってきた接客力が活かせますし、難しいことを覚える必要がないので、CAからの転職する先としては人気が高いです。
企業に直接採用されることはほとんどなく、一般的には派遣会社に登録して受付の仕事に就くことが多いそうです。
秘書業
次に人気の転職先は秘書です。CAから転職して秘書になるというイメージはつきやすいのではないでしょうか。
相手の必要なことを先回りして用意する力はCA時代の経験を活かせますし、細やかな気配りができる元CAに来て欲しいという企業も多いです。
電話やメールのマナー、日程調整方法など最初に覚えることは沢山ありますが、確実にあなたのスキルアップに繋がるので、キャリアアップをしたい方にはおすすめの職種です。
一般事務・英文事務
いわゆるOL的な事務の仕事はCAの憧れですよね。
社会人経験を経てCAになった方や、ある程度のPC作業ができる方であれば、事務のお仕事は非常に良い職種です。もしあなたが英語が得意であれば、英文事務もおすすめです。実際に電話やメールで英語を使うので、CA時代に培った英語力を活かして働くことができます。
事務は比較的求人数も多いので、気になった企業をどんどん受けてみると良いでしょう。
新卒でCAから転職するときのポイント
譲れない条件を決める
転職しようと決めたら、転職するにあたって必ず叶えたい条件をまずは決めましょう。あなたが今不満に思っていることを洗い出し、その逆を書き出すとわかりやすいです。
私の場合は、以下でした。
- 時差、夜勤は嫌だ ⇒ 日勤のみの勤務をしたい
- 不定休が嫌だ ⇒ カレンダー通りの勤務をしたい
- 女性だらけな環境が苦手 ⇒ 男女比率が半々がいい
- スキルアップができない ⇒ スキルを身につけられる仕事がいい
- 重たいものを持って歩きまわりたくない ⇒ デスクワークをしたい
このように、今不満に思っていることとその逆を書き出し、転職の条件を決めましょう。
CA生活で得たものを言語化する
転職活動中、CA時代の話は面接でよく聞かれます。CAとして乗務するなかで大変だったこと、苦労を乗り越えた経験、業務のなかで得たスキルなどは一通り話せるように言語化しておきましょう。
機内での秘話を盛り込みながら話すと、面接は結構盛り上がりますよ。
転職サービスに登録する
慣れない転職活動では、右も左もわからずすごく苦労したため、私は転職サービスdodaを使いました。
軽い気持ちで転職エージェントの面談に行ったのですが、キャリアアドバイザーの方が話を聞いてくれ、すぐにいくつかの求人を提示してくれました。
履歴書の添削や面接指導も行ってくれるエージェントもあるようなので、いくつかのエージェントに登録し、合う担当の方と二人三脚で転職活動を行えば、精神的にも楽ですよ。
まとめ
CAは大変ですが、やりがいも多い仕事です。今CAを辞めようかと悩んでいるあなたは、一度今後自分がどのようなキャリアを歩みたいか一度考えてみることをおすすめします。
ただし、間違っても体と心に限界がくるほどの我慢はしないでください。あなたの健康が何よりも大切です。少しでも辛いと感じたら、お休みを取るなどして決して無理はしないでくださいね。
もし今後転職を考えるのであれば、あなたがこれまで得たもの、今悩んでいること、今後得たいものを明確にしてみてください。進むべき道が少し見えてくるでしょう。
CAでもCAでなくとも、あなたのキャリアがより実りあるものになるよう応援しています。もし私の経験が少しでも役に立てたのであれば光栄です。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし今の仕事に不満があるなら、ミイダスを使い転職できるかを確かめてください。
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(診断時間は約5分です)
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